音楽には不思議な力があるようです。最近の医療としての音楽療法は、様々な医療現場で取り入れられてきています。音楽が聴覚を通して脳に働きかけ、脳の自律神経の調整によって感情や情緒を安定させ、臓器の血液の流れをよくして健康な身体になるという期待がされています。
『聴く』ことによって、身体が音楽に包み込まれた状態であるという精神的な安定感の獲得、それに伴う鎮痛効果、心身症の方の緊張緩和などが期待できます。
『演奏する』ことによって、身体障害の機能訓練や心理療法の補助、幼児教育のリズム感の育成などに役立ちます。
『歌う』ことでは、リズムによる感受性を養うことにより自閉症の方には生活感を、喘息疾患の発作予防訓練などに、それぞれ効果があると報告されています。
疾患の改善のためだけではなく、ストレス解消のためにもなります。音楽によって心の休養を取ると良いようです。
~薬剤師 鳥居英勝~