国立がんセンターによる「がん予防12カ条」に対する簡単な説明をいたします。
①バランスのとれた栄養を摂る
=食品の中にも細胞の遺伝子(DNA)に作用し突然変異を起こす物質があり、反対に変異原性を抑える物質もあります。偏食を慎むことにより両作用の相殺が期待できます。
②毎日、変化のある食生活を
=食品の中にはワラビなどのように、微量ですが発がん性のあるものも存在します。毎日継続的に食べないことが大切です。
③食べすぎを避け、脂肪は控えめに
=食べ過ぎはがんが多く、高脂肪食品(動物性)の過剰摂取は乳がん、前立腺がん、大腸がんに罹る人が多いとされています。
④お酒はほどほどに
=過度の飲酒は肝臓への負担を増大させます。またアルコール濃度の高い酒(ブランデー等)を飲む習慣のある人には食道がんが多いとされています。
⑤たばこは吸わないように
=たばこには発がん物質が含まれており、吸い始める年齢が低いほど肺がんにかかりやすくなります。
⑥食べ物から適量のビタミンと食物繊維を多く摂る
=ビタミンには発がんを防ぐ働きが、繊維質には特に大腸がんを防ぐ働きがあります。
⑦塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから
=塩は胃がんにとってプロモーターのようです。また極端に熱いものは口腔粘膜、並びに消化管の粘膜を傷つけます。毎日熱いお粥を食べる習慣のある中国の一部の地方では、舌がんや食道がんが多いというデータもあるそうです。
⑧焦げた部分は避ける
=トリプトファンのこげ食品には発がん性があります。
⑨かびの生えたものに注意
=カビ毒のアフラトキシンには肝臓がんへの関与の可能性があるそうです。
⑩日光にあたり過ぎない
=紫外線は皮膚がんとの関連が強く示唆されています。
⑪適度にスポーツをする
=ストレス解消と血流改善等に役立ちます
⑫体を清潔に
=体を洗う設備が不十分な地域の住民に子宮頸がんが多いというデータがあります。
~薬剤師 鳥居英勝~