コーヒーには、色々な効果があるようです。                                                 最も特徴的な成分は、カフェインです。カフェインの効能としては、眠気覚ましなどの興奮作用や                  尿の排出を促す利尿作用などが広く知られていますが、このほかにも『自律神経の働きを高める』、               『集中力を高め作業能力を向上させる』、『運動能力を向上させる』など、様々な効果が明らかに                  なっています。

コーヒーの健康効果についての研究報告をご紹介します。

朝が弱い方に                                                                  コーヒー1杯には、2時間程血流をよくする作用があります。心臓の拍動を高めて血流を良くして                  くれるため、朝が苦手な低血圧の方も、体を動かしやすくなる効果を得ることができます。                      それでは高血圧の人に悪いかというとそうではありません。コーヒーは毛細血管の拡張作用で                  末端の血管を開かせ、やはり血流をよくして、高血圧の人には血圧を下げる働きをするのです。                   ※コーヒーには眠気覚ましなどの効果と、気分をリラックスさせる効果とがあります。この相反する                  2つの効果は、興奮時に働く交感神経と鎮静時に働く副交感神経によってコントロールされており、                  コーヒーには両方を活性化させる働きがあると考えられます。                                        その2つの神経の活性化レベルについて詳しく調べたところ、コーヒーを飲んだ後は副交感神経                   に支配される部分がより活性化することが明らかになっています。

ストレスに                                                                     コーヒーに含まれるカフェインとコーヒーの香りには、強いリラックス効果があることがわかっています。 

生活習慣病に                                                                  コーヒーの成分であるクロロゲン酸が効果的に血糖値を抑制するという結果が得られています。                  また、週5回以上コーヒーを飲むと、週1回未満の人に比べて、2型糖尿病を発症するリスクが約半分              だったという結果が出ています。                                                       ちなみに、紅茶やウーロン茶ではこうした傾向は見られなかったと報告されています。

カフェイン入りとカフェインレスの2種類のコーヒーについて、自律神経の働きにどう作用するかを調べた                    ところ、コーヒーに特有の香り成分や苦味物質に、総自律神経活動を高める効果があるのではないかと             いう結果が得られました。                                                           同時に、カフェイン入り、カフェインレスとも、顕著に脂肪代謝を高めることが認められています。

※妊娠されている方は、カフェイン100mg(できたら50mg)以下に抑えるのが良いと言われています。              また、胃が弱い方や荒れている方は、空腹時の飲用は避けたほうが良いでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~