屠蘇散は、古くからお正月に飲まれている『お屠蘇』を作るのに使います。

元旦から3日あるいは5日間、お屠蘇を飲む習わしは、昔から今日まで伝えられております。                    これは、新しい年の出発に当たって、新陳代謝の滞りを清掃し、身体を清健にして長寿をはかる                  という意味のもの。

お屠蘇の作り方は簡単で、山椒の果皮、みかんの皮、桔梗の根、浜防風、桂皮、おけらの茎葉から               成る屠蘇散を、清酒にひたして一晩おくだけ。                                               お好みに応じてミリンを入れると味が良くのみ易くなります。

お屠蘇をのむ習慣は、薬を飲むことが出来ない人には知らず知らず薬に親しませる助けとなり、                  さらに体質改善によって『病、未だ病まざるうちに是を治す』という精神の教えにも役立つでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~