お正月のお餅や、給食のパン、こんにゃくゼリーなどがのどに詰まったとの事例がテレビなどで報道されています。      子どもやお年寄りは、嚥下能力が十分でなく食べ物をのどに詰まらせやすいもの。万が一詰まらせたときの対応        方法を知っておくと良いでしょう。

大切なのは、『指を使わずに吐き出させること』。                                              乳幼児の場合は、子どもをうつぶせにして片腕か立て膝の上に乗せ、頭を低くして、背中の真ん中(へその裏側)を平手で4~5回たたく。これを「背部殴打法」といいます。                                                大きな子どもや大人の場合は、後ろから抱きかかえるような姿勢で、へその上のあたりに握り拳を当て、瞬間的に突き上げて吐き出させる。これが横隔膜を圧迫する「腹部突き上げ法」です。※この方法は、内臓を圧迫するので妊婦と乳児には行ってはいけません。

口の奥まで指を突っ込んで取り出そうとすると、食べ物をさらに奥へ押し込んでしまう恐れがあります。              しかし高齢者の場合、食べ物が口の中にたまった状態なら、ハンカチなどを指に巻いてかき出すのも一法です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~