空腹時血糖値が110mg/dl以下だからといって、安心してはいられません。空腹時血糖値は異常がなくても、食後に血糖値が上がったままになるのが「隠れ糖尿病」。日本を含むアジア11か国での調査では、空腹時血糖値だけでは半分以上の糖尿病が見逃されているという結果が出ています。
このような状態を放置しておくと、神経細胞や血管、腎臓がダメージを受けかねません。糖尿病は遺伝とのかかわりもあると考えられているので、心配な方は検査を受けて起きましょう。
血糖値を下げるためには、インスリンの効きがカギになります。インスリンを働かせるためにはなんといっても食事改善が大切。第一に1日3食を一定間隔で適量を摂りましょう。第二に3度の食事に必ず炭水化物の主食を補うこと。主菜と副菜のバランスにも気を配りましょう。※主食:炭水化物補給、主菜:肉・魚・卵・大豆などのタンパク質補給、副菜:野菜・きのこ・海藻類などのビタミン・ミネラル・食物繊維を補給。
フラボノイド(ポリフェノールの1種)を含むかんきつ類、ヤーコンなどの健康茶で血中の糖濃度を低めにコントロールさせることも糖の管理には大切なことです。
糖尿病検査の指標:HbA1c、空腹時血糖値、糖負荷試験値、食後血糖値。空腹時血糖値が110~126mg/dlに該当すると、正常型と糖尿型の中間「境界方糖尿病」で、赤信号です。
~薬剤師 鳥居英勝~