体内の脂質は中性脂肪やコレステロールで形成され、生きていく上で欠かせないもの。中性脂肪はエネルギー源・衝撃のクッション・保温の役割がありますが、必要以上にたまることが問題です。
中性脂肪が増え過ぎると、悪玉といわれるコレステロールが血管壁に付着したり、血液がどろどろになったりして、動脈硬化の要因をつくります。さらに糖尿病、高血圧のリスクが高まり、いわゆるメタボリックシンドロームにつながります。 ※HDL(善玉)コレステロールは、血管にたまった余分なコレステロールを肝臓に運びますが、LDL(悪玉)コレステロールが多いと、脂肪をさらに呼び込んでコレステロールがたまりやすくなります。
食べ過ぎや運動不足は、次第に体を「メタボリックシンドローム状態」に追い込みます。☆食べ過ぎ・運動不足⇒内臓脂肪型肥満に⇒インスリン抵抗性が起こる中性脂肪が促進⇒高脂血症・高血糖・高血圧⇒メタボリックシンドローム⇒動脈硬化・・・脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などのリスクが上昇
中性脂肪をため込まないために、ふだんの生活で悪い習慣がついていないかチェックしましょう。最も大切なのは食生活。不規則で偏った食生活は軌道修正しましょう。また、運動も中性脂肪を燃焼させるうえで欠かせません。運動不足になっていませんか?
このような方は要注意!/肉類、揚げ物が大好き。付け合せの野菜をよく残す。よくかまずにドガ食い傾向。車をよく使い、ほとんど歩かない。食事を満腹になるまで食べる。よく間食をする。寝る前に食事やおやつをとることが多い。緑黄色野菜が嫌い。
対策/中性脂肪値を下げるEPA、DHAを多く含む食材(青背魚など)を積極的に摂りましょう。脂肪代謝を活発化し、糖分の吸収を抑制する健康茶やサプリメントも上手に活用。間食をさけ1日3食規則正しく食べましょう。寝る前の食事は中性脂肪をため込むことになりますので避けましょう。緑黄色野菜を摂りましょう。緑黄色野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。食物繊維はコレステロールを体外に排出する働きがあります。
~薬剤師 鳥居英勝~