女性に多い不定愁訴。不定愁訴とは「だるい」「いらいらする」などの自覚症状があるのに、検査をしても原因がはっきりしない状態をいいます。閉経前後であり、「ほてり」「のぼせ」「発汗」「不眠」「うつ」といった自律神経失調症と似通っている場合、一概にはいえませんがそれは更年期障害である可能性が高いといえます。

更年期障害とは、閉経前後のホルモンバランスの崩れにより、自律神経失調症とほぼ同じ症状が起こる状態です。ただしその「程度」には個人差があり、人によってほとんど発症しない場合もあれば、生活に支障が出るほどに重篤な状態になることもあります。

また、更年期障害は女性に発症しやすいことが特徴の1つです。それは女性の方が男性よりもホルモンの変化が急激だからといわれています。まれに40歳代以降の男性でも症状を訴える方がいらっしゃいますが、その場合は一般的な更年期障害とは分けて考えられているようです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~