病気になった時にかかる医療費は結構かかるもの。少しでも負担を減らすためには、出来る限り予防に努め、病気がはっきりしたら早めに治療を開始することです。
すぐに治療を開始した場合と放っておいて悪くなってから開始した場合にかかる医療費を、健康診断で糖尿病と診断された同じ46歳の男性の推計を例にすると・・・
Aさん(早期から治療に努める)=当初は食事・運動療法で血糖をコントロール、50歳代で服薬、60歳代後半で注射が必要になる。それでも目の合併症はなく、腎障害も軽いまま。健康障害が少ない人生を送る。⇒生涯医療費約874万円
Bさん(専門医を受診しても治療を度々投げ出す)=50歳で服薬と注射が必要になり、糖尿病網膜症になりレーザー治療を受けるが軽度治療障害が出る。腎障害も中度に進んだ。⇒生涯医療費約1463万円
Cさん(70歳まで治療を一切受けず、生活改善も行わなかった)=服薬と注射を始めても、既に霧視など重度視力障害と末期腎不全で週3回の透析が必要。心筋梗塞や脳卒中の危険もあり、生命の危機と隣り合わせの晩節となる。⇒生涯医療費約5044万円。
このように、治療開始時期によって、かかる金額的負担は大きく違ってきます。かかるのは金銭面だけではありません。生活に関わる不便さ、通院に要する時間なども快適な生活をする上では大きな負担です。
病気になったらすぐに治療を受けたほうが良いのは当然ですが、もっと大切なのは『病気にならない』こと。ちょっとおかしいかな?と感じたらそこでなんらかの手を打って治めましょう。
健康維持のためには、栄養・休養・運動に気を配り、身体にいい生活を心がけること。そして、ちょっとおかしいかな?と感じた時には保健剤などを利用して健康を保つための工夫をするとよいと思います。
『元気で長生き』のお力になることが、鳥居薬局・とりい鍼灸院の目標です。
~薬剤師 鳥居英勝~