病死の半分強はがん。現在、がんの部位別死亡者数の第一位は肺がん、二位が胃がん、三位が肝臓がん、四位が大腸がん、五位が膵臓がんで、一位以外は消化器系のがんです。
消化器系のがんの主な原因は感染症。胃がんの場合はピロリ菌、肝臓がんの場合はB型・C型肝炎ウイルスの感染です。大腸も何百種類の腸内細菌が共生しており、がんの発症に何らかの作用をしていると見られています。
乳児期に母乳を十分に与えられた子供と、それ以外の子供とでは、腸の中の細菌の種類が異なり、そのことが消化器系の病気の罹り難さと関係するとも考えられています。
すい臓がんの患者数が、今後飛躍的に増加する恐れがあります。それは、すい臓がんは死亡率が高く、その理由は早期発見・治療が極めて難しいため。中高年の方は年に一度、腹部の超音波検査を受けられるのが良いと思います。
~薬剤師 鳥居英勝~