内臓に脂肪がたまると、そこに体内で免疫を担う『Tリンパ球』が集まって炎症を引き起こし、高血糖などのメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)につながることを、東京大学の研究グループがマウスを使った実験で突き止めた。Tリンパ球の働きを抑えるメタボ治療薬の開発に道を開くと期待される。
研究グループは、高脂肪食で太ったマウスの脂肪組織に『CD8陽性T細胞』と呼ばれるTリンパ球が集まり、炎症を引き起こすことを確認。このTリンパ球の働きを抑えたところ、炎症が改善し、インスリンの働きも良くなって血糖値が下がった。Tリンパ球を持たないマウスに高脂肪食を与えても、炎症は起きなかった。
研究グループの永井教授は『Tリンパ球の働きをうまくコントロールする薬を開発できれば、メタボリックシンドロームに伴う生活習慣病などの治療に役立つだろう。』と話している。~読売新聞より~
~薬剤師 鳥居英勝~