生活を楽しむ意識の高い男性ほど脳卒中や狭心症などを発症する危険性が低いことが分かった。岩手、長野など8県の40~69才の男女12万人を12年間調査したもので、女性では明確な差は見られなかった。
研究チームは調査対象のうち、循環器疾患やがんの既往歴がない9万人のデータを分析。アンケートで「生活を楽しんでいますか?」と尋ね、楽しむ意識を高・中・低に3分類した。その結果、生活を楽しむ意識が低い男性は、脳卒中を発症する危険性が1.22倍、死亡率は1.75倍高かった。狭心症、心筋梗塞を発症する危険性は1.28倍で、死亡率は1.91倍だった。
研究チームは「生活を楽しむ前向きな人はストレスへの対応が上手なため、脳卒中などになりにくいのだろう。男性はストレスに弱い傾向があり、効果がはっきり出たと考えられる」と分析している。
~薬剤師 鳥居英勝~