閾値をご存知ですか?放射能の問題に際して、ニュースでも使われる事があります。
放射線の人体への影響を考える場合、2つの閾値を考える必要があります。1つは、A:体への不具合が発生するまでの閾値、もう1つは,B:細胞が害されるまでの閾値。
Aについては様々な見解があります。専門家は、それぞれ根拠のある閾値をもって、被曝しても安心である放射線量を定めます。ただ、その閾値が本当に正しいのか、甘すぎる、それは分かりません。
B:閾値は存在しません。すなわちどんなに少ない線量であっても、間違いなく細胞に損傷を与えます。
我々は現在、日々の生活で絶えず低線量の放射線により被曝しながら生活しています。それは、これから何年も先まで続くことになるでしょう。その間、細胞は常に損傷と修復を繰り返していきます。そして、損傷に修復が追いつかなくなり、それが器質的・機能的に問題が生じるようになるレベルまで達すると病気になってしまいます。
そう考えると、我々はAの閾値を低いものとしてとらえて、閾値に達しないように毎日の生活を送る必要があります。特に子供は細胞分裂が早く、大人よりも厳しい閾値で見る必要があります。外部被曝はもとより、食品・水からの内部被曝に対しても十分に注意をはらい、合わせて先に(7月26日付)述べたような食養生を行うことをおすすめします。
~薬剤師 鳥居英勝~