食中毒が気になる時期になりました。何よりも予防が大切ですが、なってしまった場合の対処法をご紹介します。

下痢になったときは、脱水症状にならないことが大切です。毒素を排出するためにも水分補給は必要。良質の水を補給しましょう。回復食は、粥や野菜スープ、すりおろしたリンゴなど、胃腸への負担が少ない物から始めましょう。

細菌や毒素を排泄するのを助けるのに、ビタミンC、免疫力を高めるビタミンE、亜鉛、セレン、抗酸化栄養素(SOD)が助けになります。

食中毒の場合は、速やかに原因菌を排出しなければなりません。腸管の運動を抑制する成分が含まれた下痢止め薬は飲まないようにしましょう。 ☆ムラサキオモトという植物のエキスには、腸内の解毒作用があります。食中毒や食物性蕁麻疹の治りを早めるのに古くから使われています。ミラノンという商品名で市販されています。

通常の食中毒であれば、ほとんどが下痢や嘔吐などの軽症で終わり、適度な水分を補給して安静にしていれば2~3日で回復します。しかし、なかには腸管出血性大腸菌のように、死に至るケースもあります。特に、抵抗力の弱い子供や高齢者は重症化する傾向があるので注意が必要です。長時間下痢が続く、便に血や粘膜が混じる、嘔吐・発熱・激しい腹痛を伴うときは、医師の診断を受けるようにしましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~