学校給食からトランス脂肪酸を排していただきたい。ご存知の方も多いと思いますが、トランス脂肪酸(言い換えれば悪い油)は、学力向上の妨げになるし、動脈硬化を誘発することが知られています。
我が家では、極力トランス脂肪酸を摂らないようにしています。そのために、使う油に注意し、ショートニングやマーガリンが入ったパンやお菓子は食べないように注意しています。確かにショートニングを使ったパンはやわらかくて食べ易いし、外で買ってきた揚げ物はカラッと揚がっていておいしく感じます。でも、それらを常に食べていると頭の働きは鈍るし、動脈硬化が引き起こされます。若いうちは良いにしても、動脈効果は生活習慣病の原因になります。
私の住む鹿沼市では、今のところ学校給食にトランス脂肪酸を使わないようにしようという動きは無い様子です。学校での1食は、たかが1食ですがされど1食。仮にその1食に良いものを食べさせると、子供の食の嗜好性に影響し、良いものをおいしいと感じ悪いものをおいしくないと感じるようになります。そしてその嗜好性が家庭でも当然発揮され、良い食事だけを摂るように習慣づくようです。ある自治体で、1日1食の給食に良いものだけを出すようにしたところ、全体的に学力が上がったというデータがあります。良い食事が良い効果をもたらした分かり易い1例だと思います。
では、どうすれば学校給食からトランス脂肪酸を排することが出来るか。効果的な1例として、パンと油を変えれば良い。すなわちパンを出すのであればマーガリンとショートニングを使わないパン(出来れば全粒粉)にすれば良いし、いっそパンをやめてご飯に変えてしまっても良いでしょう。また、油もこれまで使っている油からオリーブオイルに変えれば良い。その2点に注意するだけでも、かなりのトランス脂肪酸を排することが出来るはずです。
我が家には4歳と1歳の子供がいますが、お米は玄米、パンはショートニングとマーガリンフリーなものと決めています。小さいうちから始めたせいか、玄米も固いパンも抵抗無く食べてくれます。また、熱を加える料理にはオリーブオイル、生で使う料理には亜麻仁油を使うように決めています。
学力向上、動脈硬化を起因とする生活習慣病の予防のためにも、また、子供の食の嗜好性を良くするためにも、是非とも学校給食からトランス脂肪酸を排すること私は望んでいます。それは、間違いなく一人ひとりのより良い生活、より良い人生に寄与するものと考えています。
折りしも鹿沼市では市議会議員選挙運動の最中。経済発展のために鹿沼市に若い世帯を流入させようと訴える若い候補者もいるようです。人口を増やすために、既に色々な施策をとられていることと思いますが、私は是非、市として学校給食からトランス脂肪酸を配することを掲げて頂きたい。それは恐らく、健康志向の高い若い世帯の鹿沼への流入にも繋がっていくのではないかと思います。また、生活習慣病が減ることで医療費の削減にも繋がることになることと思います。
~薬剤師 鳥居英勝~