カリウム(K)は、緑黄色野菜に多く含まれているミネラルです。体内ではナトリウム(Na)と相関して、水液代謝や細胞が正常に働く上で重要な役割を担っています。
Kにはもう1つ重要な働きがあります。それは、放射性セシウムの体内への蓄積を軽減する働き。身体を十分なKで満たしておけば、放射性セシウムを摂取しても細胞に取り込まなくて済むため排泄が早いとのこと。
そのように人体に有益なKですが、自然界に存在するK原子の内、8800個に1個は放射性カリウムであるとのこと。平素から、我々は食事で微量ではあっても放射性カリウムを摂り続けており、健康を気にして緑黄色野菜を多く食べている人は、それだけ多くの放射性カリウムを摂取していることになります。
とはいえ、これまでベジタリアンが癌になり易いというデータを見たことはありません。原発事故後の放射性物質が気になる今の時期は、放射性セシウムに蓄積を防ぐためにも、やはり安全が確認された野菜などからKを多く摂取するメリットはあると思います。
~薬剤師 鳥居英勝~