猛暑の後には、咳と肌のトラブルが起き易くなります。それは、夏の暑さで大汗をかいたために津液(水分)が消耗されて、身体が乾いているため。夏の間暑いとすぐにクーラーの部屋に入ってしまい十分に発汗できなかった方も、身体に熱が溜め込まれていてそれが津液を消耗し、乾きによる症状が起きる場合もあります。

このような状態ですと、秋から冬にかけて、肺が弱い方は肺の乾きによる乾咳、皮膚が弱い方は肌乾燥によるカユミが起きやすくなります。

対応としては、何といっても保湿が肝要です。乾咳に対しては加湿器を使って室内の湿度を高く保つ、マスクをして肺を寒冷・乾燥から守ること。カユミに対しては、入浴後速やかにクリームなどを塗って保湿することが大切。

それぞれ、麦門冬湯・滋陰降火湯、当帰飲子などを中心とした潤す漢方薬を服用すると功を奏することが期待できます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~