昨日、「低体重児=先天の精不足(腎精不足)→腎虚であり、この場合後天の精を補う必要がある。そのカギは補脾にある。」ことを述べました。実際には、生まれながらに腎虚であり、あわせて脾虚であることもみられます。子供にみられる腎虚・脾虚の特徴は、
腎虚:発育が遅い、脳の発達が悪い、髪や歯の成長が遅いなど
脾虚:手足が細い、消化器系が弱いなど
この場合の対応としては、まず毎日の栄養を充実させることが大切だと思います。脾虚体質ですと、消化器系が弱くて消化吸収が悪いことが考えられますので、バランスよく吸収が良いことに注意する必要があります。冷たいものの取りすぎは良くありません。小さいうちからこのことに注意しておけば、自然と後天の精が養われ、脾も充実してきます。そして、不足している先天の精(腎精)を支えることにつながります。
また、人参を主にした漢方薬は脾を丈夫にします。アミノ酸製剤も直接栄養になるし、身体を充実させるのに役立ちます。これらを上手に取り入れると良いでしょう。
毎日の養生を続けていけば、生まれたときに腎虚と脾虚があっても、自然に順調に成長してくれるはずです。
~薬剤師 鳥居英勝~