AとB、AB型の赤血球をO型の赤血球に変えることのできる酵素を米ハーバード大などの国際研究チームが開発した。

赤血球の表面は、毛のような糖鎖で覆われている。その糖鎖の先に結合している糖の種類によって、A・B・AB型に分かれ、何もついていないのがO型。
研究チームは、赤血球の糖鎖から糖を分断する能力を持つ酵素を複数発見。特徴を遺伝子レベルで調べ上げ、効率を高めた酵素を開発した。この酵素でO型以外の赤血球を1時間処理すると、ほとんどの赤血球がO型になった。

結合している糖の種類が違うと輸血時に拒否反応が起きるため、O型以外の赤血球は輸血対象が限られる。そのため緊急時など患者の血液型が不明な時はO型を使う。O型の血液は、どの血液型の患者にも輸血できるため、実用化すれば輸血用血液の血液型の偏りを解消できる可能性がある。

       ~読売新聞19・4・2より~