私たちの身体は、物理的・科学的・精神的なさまざまなストレスを受けたとき、活性酸素が過剰に生成され、活性酸素に誘導されたヘムオキシゲナーゼがビリルビンの生成を亢進することが報告されています。
ビリルビンはビタミンEより抗酸化作用が強く、活性酸素を消去し、ビリルビン自身は酸化され、最終的にバイオピリンになって尿中に排泄される、すなわち酸化ストレスにより活性酸素が多くなるとビリルビンが生成され、ビリルビンの抗酸化作用で酸化ストレス状態が解消し、その結果として尿中のバイオピリンが高くなります。
これらのことにより、ストレスの度合いを知るためのマーカーとしてバイオピリンが使用されるようになってきました。

ビリルビンというと、赤血球の破壊・黄疸・肝障害の指標になることで知られています。
今回のバイオピリンの調査から、実際臨床でビリルビンが高くなることが知られている、感染時・手術後や外傷時など肝臓に関係ないものに関しては、酸化ストレスを解消するためのビリルビンの産生亢進によるものと説明されています。

       ~薬剤師 鳥居英勝~