肝炎から肝臓がんにおいて、肝炎の進展とその後の肝がん発生を、瀉血および鉄制限食が有意に抑制するという報告があります。

鉄はそれ自体がフリーラジカルであり、周囲の過酸化水素と反応して細胞障害性の高いOHラジカルを放出し、細胞とDNA障害を引き起こすと考えれています。
また、鉄自体が癌のDNA増殖に関わっている可能性もあるとのことです。

その鉄を少なくすることにより、細胞の損傷が抑えられるということです。

ちなみに、保険適応のウルソ(胆石症・原発性胆汁性肝硬変・慢性肝炎の治療薬)は、フリーラジカル消去能を持つことが明らかになっています。

慢性肝炎から肝硬変、さらには肝細胞癌発症にかけての肝細胞障害にフリーラジカルが関与している可能性が強く示唆されてます。
瀉血は自分でするのは危険ですし、鉄制限食は貧血につながるリスクを伴います。

毎日できる工夫として、食事やサプリメントを上手に利用して、『活性酸素を除去』し『体のサビをとっていく』事が大切なようです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~