細胞内の小器官である“小胞体”は、虚血・アルツハイマー病・パーキンソン病などの神経変性疾患の病態生理上重要な役割を担っていることが分かってきました。
小胞体環境の維持は、神経細胞の生存だけでなく神経細胞としての機能維持にとってきわめて重要であるといわれています。
小胞体に虚血などの環境ストレスが加わった場合、小胞体内には多くのストレス蛋白が誘導され、その機能を守ろうとします。神経疾患だけでなく、小胞体環境の悪化に伴う細胞死が、糖尿病や動脈硬化、心臓虚血など多くの生活習慣病でもその病態に深く関わることが分かってきました。
神経系だけでなく疾患における小胞体環境維持の重要性を示し、代替医療による小胞体環境制御法についても議論されています。
2004年度 日本補完代替医療学会学術集会発表
~薬剤師 鳥居英勝~