何年か前に、中国で生産された生薬に残留農薬が含まれていたことがニュースになったことがあります。
今、日本で使われえている漢方薬(医薬品)は安全なのでしょうか?
結論を言うと、安全です。
漢方薬の原料は生薬です。産地は主に日本と中国。それ以外にも東南アジアや中南米から輸入されるものもあります。
製薬会社は原料調達の際に、『残留農薬が基準を満たしている』ことの証明書がついた生薬のみを生薬卸業者から調達しています。
そして、製剤後の漢方薬についても必ず検査をして、基準をクリアーしていることを確認しています。
具体的には・・・
・原料調達の際に、『要注意とされている12種類の生薬』についての証明書を確認。
・上記の12種類の生薬を含む漢方薬については、製剤後に全て検査を行う。
ここで、12種類を含まない漢方薬についての安全性が気になりますが、『12種類を含む生薬について安全が確認されれば、そこに含まれる12種類以外の生薬の安全も確認できたことになり、それを考えると全ての漢方薬が安全といえる』と判断されるようです。
以上のことから、日本で医薬品として認可されている漢方薬は、安心して服用することが出来ます。
今後、基準が厳しくない健康食品レベルの生薬製剤についての安全基準も強化されて行くことと思います。
~国際認定中医師 鳥居英勝~