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定期的に救急箱の点検をしましょう

「点検のポイント」
①わかりやすい所に置いてあるか?
 →子供の手の届く所や高温多湿の所はいけません。
②もともと不足している医薬品や医療機器はないか?
 →期限切れの医薬品はないか?開封していなくても注意しましょう。
④一定量まで使用したら補充しているか?
⑤錆びたはさみや変質した医薬品はないか?
                    など

☆内用薬品と外用薬品とは別々の救急箱に保管しておくのが理想的です。
☆小児の病気は、救急性が高い可能性があるので、救急箱の中身の利用については、あくまで応急処置であるとの理解が大切なことです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

学校での健康管理について「学校保健法」が、昭和33年に制定され、この「学校保健法」によって管理を受ける「学校において予防すべき伝染病」のことを学校伝染病といいます・

〔学校伝染病の分類〕
第1種
新・感染症予防法の一類感染症と二類感染症です
 エボラ出血熱、クルミア・コンゴ出血熱、ペスト、 マールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白髄炎(ポリ  オ)、コレラ、細菌性赤痢、ジフテリア、腸チフ  ス、パラチフスです。 
※出席停止期間の基準:治癒するまで

第2種
放置すれば学校で流行が広がってしまう可能性がある飛沫感染症です
 インフルエンザ(解熱後さらに2日まで)、百日咳 (特有の咳が消失するまで)、麻疹(解熱後さらに 3日まで)、流行性耳下腺炎(耳下腺の膨張が消失 するまで)、風疹(紅斑性の発疹が消失するま   で)、水痘(すべての発疹がカ皮化するまで)、咽 頭結膜熱(主要症状消失後さらに2日まで)、結核 (伝染の恐れがないと認められるまで)
※出席停止期間の基準は( )内で、いずれも医師が伝染のおそれがないと認めたときはその限りではありません。 

第3種
飛沫感染が主体ではないが、放置すれば学校で流行が広がってしまう可能性がある感染症です
 腸管出血性大腸感染症、流行性角結膜炎、急性出血 性結膜炎、その他の感染症
※出席停止期間の基準はいずれも医師が伝染のおそれがないと認めるまで

       ~薬剤師 鳥居英勝~

乳幼児にみられる夏風邪の代表的なものです。
コクサッキーA群などのウイルスから起こります。

急に39度前後の熱がでて、のどの入り口(軟口蓋)に口内炎のようなヘルペス様小水疱ができるところからヘルパンギーナと命名されています。
熱は1~2日ほど続いて下がりますが、のどが痛むため、食べない、飲まない状態が5日ほど続く場合があります。

 潜伏期間:2~4日
 全経過 :1週間以内
 うつる期間:発症2~4日前から発症後10日位
 発疹  :すぐに破れて小さな潰瘍をつくる

〔ワンポイント〕
暑い季節ですから水分を十分摂るように気をつけてください。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

秋の終わりから冬にかけて流行する下痢症で、主に2歳未満の子供に感染します。
主な症状は、軽いせきなどの症状の後、水のような、または米のとぎ汁のような下痢がおこります。
嘔吐をともなうことが多く、食欲も低下して不機嫌になり、軽いかぜの症状がみられることもあります。
上腹部に強い痛みが出ることも特徴です。
合併症を起こさなければ嘔吐は平均3日間で治り、下痢は5~9日くらいで軽快してきます。

潜伏期間:5~7日
全経過 :5~7日

〔ワンポイント〕
水分を積極的に与えますが、嘔吐をともなう場合は最初の半日は控えて、嘔吐が減ってきたらイオン飲料などを少しずつこまめに与えます。
ぐったりしておしっこの量が減ってきたら、脱水症を起こしている可能性があるので点滴などの治療が必要です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

乳児期(生後2年以内)に多い病気で、ウイルスによる感染と考えられています。
急に39~40度の発熱ではじまり、ほかには特に症状はありませんが、3日ほどして熱が下がるとともに、はしかより薄い発疹が、まず体にあらわれ、首・顔・手足に広がることが多いようです。
この発疹は早ければ数時間、遅くとも2~3日で消え、あとも残りませんし、はしかのようにしばらく残る色素沈着もありません。

潜伏期間:5~15日
全経過 :4~7日

〔ワンポイント〕
この病気については特別の手当はいりません。
多少下痢をすることもありますが、特に手当てしなくても治って行きます。
発熱があるので水分をしっかり摂ることが大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

湿疹・皮膚炎の外用薬には、症状を抑えるだけの非ステロイド性抗炎症外用剤と、炎症を引き起こす白血球の過剰な働きを抑えるステロイド外用薬とがあります。

小児は痒みを我慢できないので、書き壊しを予防する意味でも十分な効果が期待できるステロイド外用薬を使い、短期間で確実に治すことが重要です。

成人ではストロングのステロイド外用薬を第1選択薬として使いますが、赤ちゃんや乳幼児の皮膚は薬剤が浸透しやすくなっているので、ウィークやミディアムでもストロングと同等の効果が得られます。

赤ちゃんや乳幼児のかゆみの強い湿疹・皮膚炎の治療には、ウィーク~ミディアムのステロイド外用剤を使用すると良いでしょう。

※ストロング、ミディアム、ウィークいずれも使用期間は1週間以内、患部の面積は患者様の手のひら5枚までを目安にご使用下さい。
※1週間続けても改善が見られない、あるいは患部が手のひら5枚を越える広範囲の場合はセルフメディケーションの範疇を越えていますので医師の診察をおすすめします。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

毎年夏にプールでうつることが多いのでプール熱と呼ばれます。
正しい病名は「咽頭結膜熱」といって、プール以外でもうつります。

感染すると高熱が4~5日続き、目やのどが赤くなります。
症状は激しいのですが、特に合併症が起こることはなく、5~7日ほどで完全に治りますからそれほど心配な病気ではありません。

潜伏期間は5~7日ですから感染する機会があってから1週間を過ぎて何ともなければ、まず大丈夫ということになります。

 潜伏期間:5~7日
 全経過 :5~7日

〔ワンポイント〕
プールの水自体には消毒液が入っていますので問題ありませんが、プールの縁やはしご、取っ手などにはウイルスがいます。
感染を防ぐにはプールに入る前後にシャワーで体・手・目をよく洗うこと、タオルなどを共用しないことが大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

毎年晩秋から冬にかけて流行する感染症で、せきやくしゃみからうつります。
小児では突然の高熱で始まる場合が多く、年長児はせきのほかに頭痛・筋肉痛・のどの痛みなどを訴えます。
ありふれた病気と軽くみてしまいがちですが、肺炎・中耳炎・心筋炎などの合併症を引き起こすこともあります。
ふつう熱は2~3日で下がり、1週間ほどで治りますが、発熱が続き、せきが強くなる場合は合併症を起こしているおそれがあります。

☆潜伏期間:1~2日
☆全経過:1週間くらい

〔ワンポイント〕
抵抗力が弱く、合併症などで悪化しやすい子供へは特に注意が必要です。
インフルエンザにかかった大人は子供に近づかないようにしましょう。
予防接種により発病を防ぐことが出来ますが、その年に流行するウイルスと、ワクチンの型が合わないと効果がありません。
予防は、手洗い・うがい・マスクが基本です。

〔坐薬の入れ方〕
①手を洗い、子供のおしりを清潔にしましょう。
②坐薬をパッケージの上から軽くにぎり、あたためてから取り出しましょう。
③坐薬を肛門から入れ、しばらく押さえておきましょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

耳の下の耳下腺に痛みを伴う腫れを引き起こす、ウイルスによる感染症です。
感染者のせきやくしゃみから感染し、一回の感染で終生の免疫を持ちます。

症状は、軽い風邪症状のあと、1~2日後に39℃~40℃の発熱が起こります。
耳下腺が腫脹するのが特徴ですが、2日目くらいに最も腫れて、1週間くらいでひきます。
子供の場合、ほとんど問題なく完全に回復します。

☆潜伏期間:14~24日
☆全経過:1週間くらい
☆うつる期間:発症約5日前から発症後8日間くらい

〔ワンポイント〕
ものを噛むと痛がるので、牛乳・粥・スープなど柔らかい食品を食べさせましょう。
また、柑橘系の果物のような酸性の食べ物や飲み物は、唾液腺に唾液を分泌させて痛みを起こすことがあるので、避けるようにしましょう。
入浴・外出は腫れが引いてからが良いでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

水痘帯状疱疹ウイルスによる感染症で、感染力が強く、感染者のせきやくしゃみから感染します。
小さく平坦な赤い斑点が次々と現れ、斑点の一部が盛り上がって痒みを伴う水疱ができ、ついにはかさぶたになります。
1週間ほどで、大部分がかさぶたとなり、大半は20日ほどで消えます。
子供の場合、通常問題なく回復します。

発症直後が最も感染力が強いのですが、全ての水疱群がかさぶたになるまで感染力を持ちます。
一度感染すると終生の免疫を持ちますが、ウイルスは休止状態で残り、成人してから帯状疱疹を引き起こす事があります。

☆潜伏期間:10日~3週
☆うつる期間:発症前から発症後10日位
☆全過程:約8~9日

〔ワンポイント〕
痒みが非常に強いので、爪を短くしたり、両手に布の袋や靴下などをかぶせて掻きむしらないようにさせましょう。
下着は頻繁に取り替えて、洗濯しましょう。
入浴、外出は、水疱が全てかさぶたになってからが良いでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~