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夏場に流行をみせたインフルエンザですが、本格的な冬を迎えさらに流行することが予想されます。インフルエンザの予防には、風邪と同様うがいと手洗いが大切です。外から帰ったら手洗いとうがいを習慣づけましょう。

ポイント1 マスクの着用で感染拡大を予防!

かぜもインフルエンザも初期症状に大きな違いはありません。風邪かな?と感じたら“せきエチケット”を心がけ、マスクをするようにしましょう。マスクの着用については、隙間なく顔を覆うことが出来なければ感染予防にはあまり効果がないといわれていますが、感染拡大の予防・のど粘膜の乾燥防止には効果があります。マスクは、鼻・顎・頬に隙間が出来ないように着用しましょう。

ポイント2 栄養バランスのある食事で抵抗力を!

風邪の予防には、抵抗力を付けておくことも大切です。抵抗力を高めるには栄養バランスのとれた食事、規則正しい生活、適度な運動が基本。過度のストレスは免疫力を低下させますのでストレスはためない工夫も必要です。また、体温が36.5℃以上だと免疫力が高まるといわれています。

ポイント3 正しい手洗いを!

指の間、爪、手首までしっかり洗いましょう。できれば顔も洗い、うがいも忘れずに。

ポイント4 室温と湿度に注意しましょう!

室温を20~30℃、湿度を55~65%にすると、ウイルスの感染力が弱くなります。1㎥あたり11g以上の絶対水分量が必要です。

ポイント5 甘草で免疫力のアップを!

インフルエンザ対策として注目されているのが甘草。有効成分のグリチルリチンがインターフェロンγの産生を誘導し、インフルエンザウィルスに対する免疫力が高くなるというマウスでの実験結果もあります。またNK細胞も活性化することが分かっています。免疫力を高めるために甘草エキスも活用しましょう。また、腸内環境を良くして腸管免疫を高めることも大切です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

生活を楽しむ意識の高い男性ほど脳卒中や狭心症などを発症する危険性が低いことが分かった。岩手、長野など8県の40~69才の男女12万人を12年間調査したもので、女性では明確な差は見られなかった。

研究チームは調査対象のうち、循環器疾患やがんの既往歴がない9万人のデータを分析。アンケートで「生活を楽しんでいますか?」と尋ね、楽しむ意識を高・中・低に3分類した。その結果、生活を楽しむ意識が低い男性は、脳卒中を発症する危険性が1.22倍、死亡率は1.75倍高かった。狭心症、心筋梗塞を発症する危険性は1.28倍で、死亡率は1.91倍だった。

研究チームは「生活を楽しむ前向きな人はストレスへの対応が上手なため、脳卒中などになりにくいのだろう。男性はストレスに弱い傾向があり、効果がはっきり出たと考えられる」と分析している。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

妊婦が自動車の排ガスなどの大気汚染にさらされると、産まれてくる子どもの知能指数(IQ)が低下するとの調査結果が発表された。

妊婦に機器を身につけてもらい、日々さらされている大気汚染の程度を測定。5年後、子どものIQテストで計測。大気汚染の程度が高かったグループと低かったグループの間でIQに4ポイント以上の差が出た。

研究チームは「学校での成績などに影響しうるほどの違いだ。大気汚染に対する警鐘となる」としている。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

頭痛は、日常生活の中でも経験することが多い症状の1つです。頭痛の種類と特徴、鎮痛薬の成分について紹介します。

【頭痛の種類】※市販薬の使用が勧められるのは、はっきりとした基礎疾患のない慢性頭痛です。慢性頭痛の代表的なものとして、緊張型頭痛・片頭痛などがあります。

●緊張型頭痛:最も多いタイプの頭痛で、幅広い年代でみられる。長時間のデスクワークや運転、眼精疲労などにより肩や首の筋肉が過度に緊張して、その結果血行が悪くなり痛みが起こる。ストレスも多く関与している。

痛みの特徴:後頭部から首にかけて痛むことが多く、頭重感と首・肩・背中のこりが特徴的な症状。「締めつけられるような感じ」や「きつい帽子をかぶったような感じ」。

お薬は・・・非ステロイド性解熱鎮痛剤(NSAIDs)で対応します。特にイブプロフェンとカフェインの合剤や、アスピリン・イブブロフェンの単剤が有効です。

●片頭痛:比較的女性に多く見られるタイプの頭痛で、発作的にひどい頭痛があらわれ、数時間から長い場合は数日間続きます。脳の血管、神経の炎症や、脳内物質が関係していると考えられていますが、原因はまだはっきりとわかっていません。

痛みの特徴:片側、両側のこめかみ付近が脈に合わせてズキンズキンと強く痛む。「頭を動かすと痛い→他の頭痛と区別する際のポイント」、「吐き気や嘔吐をともなうことがある」、「音や光によって痛みが増すこともある」、「あまりの痛さに寝込んでしまう」。

お薬は・・・アスピリン・アセトアミノフェン・カフェインの合剤(AAC処方)が第一選択となります。

●群発頭痛:頻度は低いものの、20~40代の男性に多く見られるタイプの頭痛です。

痛みの特徴:強い痛みが特徴で、夜中や明け方に突然起こることもあります。「目がえぐられるような痛み」、「バットで頭を殴られたような痛み」

お薬は・・・医師による治療が必要となるため、受診することをお勧めします。

☆今まで経験したことのな激しい頭痛をおぼえる場合は、くも膜下出血や脳腫瘍などの重大な病気の可能性があります。すぐに受診することをお勧めします。・・・突然の激しい頭痛、強い吐き気やめまい・ふらつきなどを伴う頭痛、痛みがどんどん強くなる場合、もうろうとしたり意識障害がみられる場合、手足がしびれる場合、言葉が出にくくなる場合など。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

夏に最も問題となるアレルゲンはダニです。ダニそのものだけでなく、ダニのフンや死骸などは、アレルギー性鼻炎や喘息の原因になります。また、ツメダニと呼ばれる刺咬性のあるダニが刺したときの分泌物(唾液)は、アレルギー性皮膚炎を発症させることもあります。

【主な原因はヒョウダニ】世界に何万種類もいるといわれているダニの中で、アレルギーの原因になる主なものは、ハウスダストの中にいるチリダニ科の「ヤケヒョウダニ」と「コナヒョウダニ」という種類です。このダニは人を刺したりはしませんが、死骸やフンの中に含まれるダニのタンパク質がアレルゲンになり、喘息や鼻炎などのアレルギー症状を引き起こします。主に畳やじゅうたんなどの床表面近くやベッド、布団などの寝具に生息し高温多湿を好み、梅雨時から秋口にかけてよく繁殖しますので、アレルゲンもその時期に多くなります。

【温度・湿度対策】ダニは体内の水分が失われやすい構造になっていて、増殖には湿度が絶対条件です。ダニの増殖は気温25~30℃、湿度60~85%が適し、湿度50%以下になると激減します。そのため、夏場は冷房で室内の温度を下げるよりも除湿が効果的といえます。

【冬布団のしまい方】冬布団が押入れにしまわれている夏場はダニにとって繁殖の時期です。きちんとしまわないと付着した人のフケや垢をエサにして繁殖し、何度も世代交代を繰り返します。そして、ダニの繁殖時期を過ぎた冬に押入れから布団を出すと、溜まっていた大量のダニの死骸や排泄物がアレルゲンとなり、ダニの少ない冬場でもアレルギー反応を起こすことになります。天日干しではダニを直接殺すことはできませんが、布団から水分を取り、ダニの生育を抑え数を減少することができます。冬布団をしまう前には良く干し、掃除機をかけましょう。

【ダニを減らすチェックポイント】ダニを繁殖させない室内環境を心がけ、アレルゲンを除去する掃除の対策など下記のことに気をつけましょう。●掃除/排気循環式や目の細かいフィルター付き掃除機などを使用し、1回20秒/㎡の時間をかけ、週2回以上掃除をする。●喚起/冷暖房中でも時々窓をあけて通気をよくする。●寝具類/ダニを通さないように布団やマット、枕にはカバーをし、カバーやシーツの洗濯はまめにする。

※資料:日本新薬、日本アレルギー協会

      ~薬剤師 鳥居英勝~

よく耳にするコラーゲンですが、そのコラーゲンには様々な効果が期待されています。

①ひざ痛への効果:変形性膝関節症は、クッションの役割をしている軟骨が擦り減ってしまい、骨と骨がぶつかることが原因で起こります。コラーゲンが50%を占めている軟骨がクッションの役割をしているため、コラーゲンが減少すると骨も弱くなってしまいます。また、膝を支えている腱や靭帯や筋肉でもコラーゲンの減少から膝が不安定になり、慢性の痛みを起こします。

②美容への効果:コラーゲンが減少してしまうと、お肌にも影響が出てしまいます。お肌の真皮の70%を占めているのがコラーゲン。網目状に張り巡らされたコラーゲンが水分を保ち弾力を産み出しています。コラーゲンが減少するとハリや弾力が失われ、シワや老化の原因になってしまいます。

③血管への効果:血管の外膜にはコラーゲンが含まれていて、血管の弾力ややわらかさを保つ役割を担っています。コラーゲンの新陳代謝が低下すると、動脈硬化にも繋がってしまう恐れがあります。

④骨への効果:骨は、ビルの鉄筋のようにコラーゲン繊維が網目状に張り巡らされ、そこにカルシウムとリンのアパタイトがコンクリートにように沈着した構造をしています。しかし、コラーゲンが不足するとしなやかさにも欠け、硬くても折れやすいもろい骨になってしまいます。骨にカルシウムを補給すると同時に、骨組みとなるコラーゲンをしっかり摂りましょう。

※ %は有機物に占める割合を示します。

Point:ビタミンCはコラーゲンの合成に欠かせません。コラーゲンを摂取する際はビタミンCも一緒に摂りましょう。またコラーゲンは吸収の良いペプチド化されているものがお勧めです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

夏バテは日本のような高温多湿の環境における適応障害のことで、熱っぽい・だるくなって胃腸の働きが弱まり食欲もない・疲れがとれない・・・といった症状が出てきます。そうした状態を繰り返していると無理も限界に近づき、体がバテた状態に。それが『夏バテ』です。

夏バテ対策としては、エアコンを上手に利用することや、食事のとり方の工夫、こまめな水分補給などがありますが、今回は水分補給の方法について説明します。水分補給の方法は激しい運動時と普段の生活時で異なります。

激しい運動時:運動時の水分補給の目的は、脱水を防ぐことと競技能力を低下させないことがあります。運動前の体重を測定しておき、その体重が維持されるように水分をとることが必要です。体重が3%減少し水分が3%減少すると、運動能力や体温調節機能が低下するので、体重減少が2%を超えないようにします。塩分も汗とともに失われるので補給が必要です。また同時に糖分をとると、甘味で飲みやすくなるのとエネルギーの補給にもなります。

運動時の水分補給について 飲むタイミング:運動前、中、後にのどが乾いたなと思う前にこまめに 飲み物の温度:涼しければ常温くらい、暑ければ5~15℃くらいの少し冷たいものが飲みやすい 適した飲み物:塩分濃度0.1~0.2%(市販の飲料水の表示としては100ml中ナトリウムとして40~80mgが目安。長時間にわたり運動する時はエネルギー源の糖分も摂取する)

普段の生活時:特に激しい運動をしない場合でもこまめに水分補給することが大切で、少しの量をゆっくり飲みます。

普段の生活での水分補給について 飲むタイミング:特に寝る前や起きた時、入浴の前後(長湯の場合は入浴中も) 注意の必要な飲み物清涼飲料水→種類によってはカロリーの取りすぎになる カフェイン含有飲料→コーヒーやお茶などはカフェインが含まれていて利尿作用があるので、取りすぎに注意 お酒→アルコールには利尿作用があるので、水分が尿として排出されてしまう スポーツ飲料→あまり汗をかいていないのにスポーツ飲料を多飲すると、血圧が高くなる場合があるので要注意

      ~薬剤師 鳥居英勝~

内臓に脂肪がたまると、そこに体内で免疫を担う『Tリンパ球』が集まって炎症を引き起こし、高血糖などのメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)につながることを、東京大学の研究グループがマウスを使った実験で突き止めた。Tリンパ球の働きを抑えるメタボ治療薬の開発に道を開くと期待される。

研究グループは、高脂肪食で太ったマウスの脂肪組織に『CD8陽性T細胞』と呼ばれるTリンパ球が集まり、炎症を引き起こすことを確認。このTリンパ球の働きを抑えたところ、炎症が改善し、インスリンの働きも良くなって血糖値が下がった。Tリンパ球を持たないマウスに高脂肪食を与えても、炎症は起きなかった。

研究グループの永井教授は『Tリンパ球の働きをうまくコントロールする薬を開発できれば、メタボリックシンドロームに伴う生活習慣病などの治療に役立つだろう。』と話している。~読売新聞より~

      ~薬剤師 鳥居英勝~

腕や太ももなどの骨格筋を鍛えることで、心機能が高まることが日本女子体育大学などの調査で分かった。

大きな筋肉を動かすことで血液の流れが良くなり、心臓を刺激するためとみている。同大のプロジェクトチームは『特に高齢者は有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることで心機能の衰えを防止できる』と提言している。~毎日新聞より

      ~薬剤師 鳥居英勝~

熱中症は、急に気温が上がる梅雨明けの頃から多くなります。症状が重くなると命に関わることもあります。適切な予防法について理解を深めましょう。

熱中症とは?・・・私たちの身体には、体温をほぼ一定に保つように調節する機能が備わっています。熱中症は、体温の調節機能がうまく働かなくなって、暑さに対してうまく対応できずに身体に熱がこもるなどして発症します。

どんな症状が現れる?・・・めまい・たちくらみ・大量の汗・筋肉痛・こむらがえり・頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・突然意識を失う・けいれん・体に触れると熱い、など

熱中症が疑われる場合の対処法は?・・・涼しいところに移動し、体を冷やして水分を補給します。症状が回復しない場合やけいれんなど症状が重い場合は救急車を呼び、病院で処置してもらう必要があります。

熱中症が起こりやすい場所は?・・・強い日差し、湿度が高い、風がない所。このような場所で激しい運動などをすると危険です。高温多湿の環境下では、汗が蒸発しにくく体の熱を放出しにくいので要注意。また、暑くなり始め、急に蒸し暑くなった日は要注意!屋外だけでなく、体育館やお風呂場でも熱中症は起こります。

こんな人は特に注意が必要!・・・ 朝食を食べていない人、寝不足の人、体調が良くない人、子どもや高齢者。このような人は、暑い所での活動を控えめにしましょう。

予防のポイント

①暑さを避け、服装を工夫する。外出時は日陰を選んで歩き、日傘をさす、帽子をかぶるなどの工夫をする。熱を吸収しにくい白っぽい色の服や、風通しがよく汗が乾きやすい服を着る。

②こまめに水分・塩分を補給する。のどが渇いていなくても、こまめに水分補給をする。→脱水状態になってものどの渇きを感じないこともあります。水分補給はお茶や水、スポーツドリンクで行う。→アルコールは尿の量を増やし、水分を排泄してしまうので、お酒で水分補給はできません。

最近では、家の中での熱中症発生が増加していると言われています。風通しを良くして、室内の温度が上がり過ぎないようにすることも大切です。適切な予防法を知り、熱中症を防ぎましょう!

      ~薬剤師 鳥居英勝~