» 健康ニュースのブログ記事

家庭温泉として息の長い商品だった『610ハップ』が、製造中止になりました。                            報道等でご承知の通り、硫化水素による自殺に利用されたためです。

610ハップは硫黄が主成分で、皮膚病に幅広い適応があり、冷えや神経痛にも効果があります。                    入浴剤としてだけでなく、塗布・湿布としても使うことが出来ます。                                    近頃はめったに聞くことはありませんが、疥癬などの寄生虫の駆除にも有効です。

このような良い商品が市場で求められなくなるのは残念なことです。

医薬品は、正しく使えば薬になり、誤った使い方をすれば毒にもなります。                                 クスリのリスクを避けるよう、お薬は正しく使用しましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

 

              

浣腸は上手に使いましょう。

おしりから浣腸液を注入したら、3分くらい肛門をしめて我慢するのがコツです。                            肛門をキュとしめるか、それが大変だったら手で押さえても良いでしょう。                                3分間我慢するうちに、肛門付近の硬くなった便が軟らかくなって出てくれます。                           そうなれば、中の便が続いて出るのでスッキリ排便できます。

冬の寒い時期などは、浣腸液が冷えており、冷たい刺激で反射的に入れた液が出てしまうことがあります。           そうならないように、両手で人肌の温度に温めて使うことをお勧めします。                                         浣腸の先が入り難いようであれば、ハンドクリームなどを塗るとスルッと入ります。

習慣性になるから使いたくないと考える方も多いですが、必要な時には使ったほうが良いものです。               小児の便秘症の場合にも、痛みによる排便の恐怖感を和らげたり、規則正しい排便のリズムを作る                ために適宜使用することが勧められています。

用量が10ml・20ml・30ml・40mlのものが市販されています。                                    形状も、おなじみのイチジク型と蛇腹型、ノズルの長いものなど様々です。                              体格、症状、使い易さを考えて体に合ったものを選んでお使いになると良いでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

おならは臭いものですが、以外にも健康なおならはにおいません。                                   腸内に善玉菌がいっぱいあって、食べた物がきちんと消化されていれば、おならはそんなにおわないものです。        そのような時のうんちは、バナナのような綺麗な形をしていてスルッと出ます。

一方で、便秘がちだったり、腸内細菌のバランスが悪く腸内で異常発酵している時などには、特有の臭いおならが出ます。そのような時は、当然うんちも綺麗なバナナ状ではなく、硬かったりベタッとしていたりして、スッキリ出ないものです。

健康なおならは身体全体の健康のバロメーター。腸の調子が良ければ、食べた物の吸収も良く体力も整い、また腸内免疫が活性化されて免疫力もアップします。

健康なおならのために何よりも大切なのは、毎日の食事・水分摂取・運動の工夫です。また、便秘がちな方は毎日決まった時間に排便する習慣を作り、便秘を解消することも、腸の環境を良くするのに役立ちます。                       また、体調に合わせて整腸剤や漢方薬、場合によっては便秘薬を上手に使うことも、腸の調子を整えて全身の健康を保つための支えになります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

毎年インフルエンザウィルス・ノロウィルス・SARSなどによる感染症が懸念されます。                        それぞれのウィルスに対して有効な消毒剤を整理しました。

インフルエンザウィルスの消毒:                                                        消毒用エタノールやイソプロパノールのようなアルコール塩、次亜塩素酸ナトリウム、ヨードホールなどのヨウ素系、塩化ベンザルコニウムなどが有効とされています。また、ウィルスの感染性は75℃・1分間の加熱によっても失われます。         厚生労働省から勧められている消毒法は次の通りです。                                         手指消毒:速乾性擦式消毒用アルコール製剤                                               環境:次亜塩素酸ナトリウムで清拭(0.05~0.5w/v%濃度)。70%イソプロパノールあるいは消毒用エタノールで清拭。    器材:80℃・10分間の熱水消毒。0.05~0.5w/v%次亜塩素酸ナトリウムで清拭または30分間浸漬。2w/v~3.4w/w%グルタラールに30分間浸漬。0.55w/v%フタラールに30分間浸漬。0.3w/v%過酢酸に10分間浸漬。70%イソプロパノールあるいは消毒用エタノールで清拭または浸漬。                                                   ※新型インフルエンザウィルスと従来型インフルエンザウィルスの消毒剤抵抗性は同じであると考えられています。

ノロウィルス:                                                                   消毒剤感受性試験では、約80%エタノールで約2~3Log減少し、0.1%次亜塩素酸ナトリウムで5Log減少や0.5%グルタラールでは5Log減少したという報告があります。ノロウィルスは、10~100個程度でも感染の可能性があるので、エタノールでは効果は不十分であり次亜塩素酸ナトリウムやグルタラールが有効と考えられます。また、加熱(消毒対象物が85℃・1分以上になる条件)が有効とされています。

SARS:                                                                      サーズコロナウィルスについては、75%エタノールや2%フェノールなどで室温5分間の接触が有効とされています。また、グルタルアルデヒド、次亜塩素酸ナトリウム、消毒用エタノール、ヨウ素系消毒剤のような広域消毒剤の使用が勧められています。

薬局で市販されている代表的な消毒剤(商品名)は次の通りです。                                         アルコール系の消毒剤:消毒用エタノール                                                 次亜塩素酸系の消毒剤:ピューラックス、ミルトン                                             塩化ベンザルコニウム:逆性石ケン、オスバン                                                ※これらの中には比較的使用期限が短いものもありますので使用の際は確認しましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

インフルエンザの流行に備えて、予防接種することは大切です。                                     予防接種について、お客様から良くきかれることをまとめてみましたのでご参考になさってください。

予防接種の回数は?                                                              成人の場合、1回接種だと予防効果が64%、2回接種だと94%とされています。成人は、今までに何度かインフルエンザにかかっており多少の免疫力をもっているので、1回接種しておけば64%は防げるということです。ただ、2回接種した方が予防効果は高まります。特に受験生や、どうしても仕事を休めない職業の人、また喘息など気管支に持病のある人などは2回接種した方が間違いありません。                                                          また、1回でも接種しておけば、インフルエンザに罹患した際の死亡予防効果は80%になるといわれています。                                                                         12歳以下の子供は、インフルエンザに対する免疫力が少ない可能性が高く、2回受けることが必要です。             65歳以上の方も、2回受けたほうが良いようです。肺炎などの合併症が起こって重症化するのを防ぐという意味で、最も予防接種を受ける必要性が高いのがこの年齢層でもあるからです。

いつごろまでに受ければ良い?                                                       予防接種を受けてから抗体ができるまでに3~4週間かかりますから、インフルエンザが流行する1月までに抗体をつけておくためには、12月中旬頃までに予防接種を受けた方が良いようです。                                  例年ワクチンが不足するので、早めに受診することをおすすめします。

金額は?                                                                     市町村により異なります。高齢者の方は一部公費で負担していただけます。

受けられない体質は?                                                             以前は、卵アレルギーやゼラチンアレルギーの方は、ごくまれに予防接種によりアレルギー反応がおきることがありましたが、精製技術の進歩や安定剤の改善によって予防接種にそれらの原因物質が含まれなくなったため、その心配はなくなっています。ただし、重篤な卵アレルギー(卵を食べたときにショックを起こしたことがある)がある場合は接種を避けるか注意して接種する必要があります。                                                              インフルエンザのワクチンは体内でウイルスが増殖するタイプではないので、妊婦・授乳婦の方でも安心して受けられます。                                                                                                                     明らかな発熱(37.5℃異常)を呈している方や、重篤な急性疾患に罹っていることが明らかな方は、予防接種が不適当とされています。                                                                    その他、予防接種不適当者、接種要注意者、接種禁忌者などの決まりがあります。医師と相談の上、健康状態や体質を勘案して摂取の可否を判断し、接種を受ける際には十分に効果や副反応などについて説明を受け、十分に理解した上で接種を受けるようにしましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

新型インフルエンザなど、流行性感染症の予防にはマスクが欠かせません。                             以前はマスクといえばガーゼマスクが一般的でしたが、近年は紙マスクが良く使われており機能も高くなっています。

中でも、N95規格といって0.3μgの粒子を95%以上捕集できるマスクが注目されています。                   このマスクを正しく着用すると、結核菌や多くのウィルスが口や鼻から体内に入り込むのを防ぐことが出来ます。        医療施設で使われているのもこの規格のマスクです。                                           N95規格のマスクは従来の紙マスクより単価は高いですが、一般にも市販されています。

高機能マスク全般にいえることですが、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が流行している時にはかなりの品薄になります。流行に備えて、あらかじめご家庭に備蓄しておくことも大切です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

百薬の長といわれるお酒も、飲みすぎると毒に。                                              過量飲酒による心身への影響をまとめると、次のようになります。

脳疾患・・・外傷、内出血、大脳萎縮、記憶障害、認知症、小脳障害                                  精神 ・・・離脱症状、うつ、幻覚、妄想、てんかん発作                                           口腔・咽頭・・・虫歯、歯周病、舌の異常、口腔ガン                                            食道 ・・・食道炎、食道ガン、食道静脈瘤、嘔吐に伴う出血                                        心臓・循環器・・・不整脈、心臓肥大、心不全、高血圧                                          肝臓 ・・・脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変、肝臓ガン                                        胃・腸・・・胃炎、潰瘍、消化吸収不良、下痢、大腸ガン                                          膵臓 ・・・急性膵炎、慢性膵炎、膵石症                                                   男性系・・・男性ホルモン低下、睾丸萎縮、ED                                               女性系・・・月経/卵巣機能不全、早期閉経、胎児性アルコール症候群                                皮膚 ・・・色素沈着、手掌紅斑、クモ状血管腫                                                抹消・筋肉・骨・・・抹消神経炎、筋肉、骨粗鬆症、大腿骨頭壊死                                    血液・代謝・・・貧血、免疫異常、糖尿病、脂質異常症、痛風 

一方で、適量の飲酒は精神をリラックスさせ、食欲を増進させます。また、身体をあたため安眠にも役立ちます。                                       毎日の健康のためには、自分の身体にあった『適量』を見つけ、それを守るようにすると良いようです。                                     ・・・・・・世界の100歳以上の方にアンケートを取ったところ、『全くお酒を飲まない』方がほとんどだったそうです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~                                                                             

                           

妊娠中の飲酒は危険です。胎児の先天性欠損の原因となるほか、流産の可能性を高めます。

アルコールは母体の胎盤を通過し、胎児の血液循環に進入します。この有害物質は胎児の中枢神経系を低下させます。   さらに、胎児はアルコールを代謝しようとしますが、胎児の肝臓は十分に発達していないため、アルコールが血液中に残存してしまいます。                                                                   妊娠中に飲酒していた妊婦から生まれてくるこどもは、一般的に出生時の体重が小さくなります。                 成長も妨げられたりすることから、脳が通常より小さく、知能低下や精神的な発達遅遅滞を起こしたり、四肢、関節、指や顔の特徴に奇形が生じる場合があります。また、心臓や腎臓の欠陥、皮膚の異常などもみられます。                 子宮内でアルコールにさらされた子供は、思春期に多動症となり、学習能力に障害を示すケースもあります。          

妊婦が摂取するあらゆるお酒は、その子供が胎児性アルコール症候群をもって生まれてくるリスクや、流産の可能性を高めます。特に妊娠3~4ケ月の期間は、適量とされるアルコールでも有害になる恐れがあります。~予防医学ニュースVol238より

      ~薬剤師 鳥居英勝~

今年もインフルエンザが気になるシーズンになりました。ここ鹿沼でも、小学校でB型インフルエンザが流行始めたとのことです。

インフルエンザの対策として何よりも大切なのは、予防です。                                      予防接種を受ける、栄養と休養を十分とって体力を高めておく、マスク、うがい、手洗い、人ごみに入らないなどに気をつけましょう。

それでも罹ってしまった場合には、できるだけ早くお医者さんにかかることが必要です。                       急に39℃くらいの高熱が出て、体の節々や筋肉の痛み、強い悪寒とだるさ、充血などがみられたらすぐに受診しましょう。

風邪の引き始めもそうですが、インフルエンザの場合にも発症してすぐに葛根湯を服用すると回復が早くなります。       ご家庭に1つ置いておき、万が一罹った場合にはすぐに服用することをお薦めします。

報道でもご承知の通り、新型インフルエンザがいつ発生してもおかしくないという状況です。                    予防接種が余り功を奏さず、タミフルなどの抗インフルエンザ薬が余り有効でない新型インフルエンザが出た場合に最も大切なことは、とにかく予防です。                                                         体力を高めておきましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

今朝のNHKニュースで、酸化マグネシウムによる死亡例が2例報告されているとの報道がありました。               医療機関から処方された酸化マグネシウムを、半年以上と比較的長期にわたって服用した方が『高マグネシウム血症』をおこし、それにより死亡したとのことです。

酸化マグネシウムは、主に制酸剤や便秘薬として広く使われており、比較的安全な薬剤として知られています。        ただし、腎臓の機能が悪い方が服用した場合、体内からの排泄が低下して血中濃度が高くなる恐れがあるので注意が必要です。

高マグネシウム血症の初期症状としては、低血圧・脱力感・呼吸障害があげられます。酸化マグネシウムを長期間服用してい方で、このような症状が気になることがあった場合は処方医にご相談することをお薦めします。                   高マグネシウム血症が起きているかどうかは、血液検査で簡単に分かります。また、適切な処置により回復します。

      ~薬剤師 鳥居英勝~