» 子宝漢方のブログ記事

我が家には、2人の子供がいます。1人は4歳の男の子、もう1人は1歳の女の子。

今朝、下の子が廊下で足を滑らせて転んだときに、柱に頭を打ってしまいました。泣き出したので抱きついてくるかと思いきや、その柱に強烈な頭突きをかましてさらに号泣。まるで、私に何すんのよ!と仕返しするような感じでした。この子は日頃から鷹揚であり、かつやられたらやり返す性格ではあったのですが、そこまでやるのかと関心してしまいました。

それに反して上の子は慎重でのんびり屋さん。同じ事があったらそんなことはせず、その場で助けが来るのを待つはずです。

そういう性格というか気性の違いは、どうして生じるのでしょうか?父親似、母親似で違いがあることは考えられますが、それを凌駕するような強烈なというか強い個性を持つ子供が生まれるのはなぜでしょうか?

以前、『妊娠中に厳しく体重管理をされた母親の子供は、神経質になることが多い。』ということを聞いたことがあります。おそらく、母親のストレスや、胎盤を通して胎児内に入ってくる栄養が関係しているのでしょう。

それを踏まえると、赤ちゃんの産まれ持った性格構築には、胎児のときの母親の過ごし方が関係するのではないかと思います。具体的にいうと、母親の栄養や水分の摂り方、精神状態、睡眠・運動などの生活の仕方。それらが、産まれる子供の性格に何らかの影響を及ぼすように思います。

統計的に調査すると、客観的に評価できるデータが得られるかもしれません。もちろん、親から受け継いだ性格というベースも踏まえて考えなければならないし、上の子と下の子という最初からライバルがいるいないという環境によるものも考慮しなければならないでしょう。

それらのデータから、『望む性格に生まれるためには、妊娠中どうすごしたら良いか』が分かるかもしれません。もちろん妊娠前から良好な身体造りをすることが大切ですが。

顧みると、子宝相談にいらっしゃってしっかりと漢方で身体造りをされたお母さんから産まれたお子さんは、性格がおだやかな印象があります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)という薬があります。このお薬が、精子に影響をあたえ受精しにくくなる、即ち男性不妊の一因になる可能性があることが報告されています。

これらの薬剤についている添付文書には、『海外で実施された臨床試験において、精子特性を変化させ、受精率に影響を与える可能性が報告されている。』とのみ記載されており、確率など詳細な情報を知ることは出来ませんが、詳しい解説書によると、『この薬剤を服用すると、DNA断片化率が高くなる。投与4週目の時点で、薬剤開始前(13.8%)に比べ、30.3%と有意な増加が見られた。』とのこと。

一般に精子のDNA断片化率が30%を上回ると、不妊になる傾向が強まるとされていますが、薬剤服用前にDNA断片化率が30%以上であった被験者は全体の9.7%であったのが、投与後4週間後には50%に増加したとのこと。即ちこの原因で不妊になる確率が5倍以上に増えたということです。

※この薬剤によるDNA断片化の不具合は、薬剤の服用を中止すると元に戻るという報告もあります。

※この薬剤服用による精子のDNA断片化の理由として、化学的な作用による直接的な障害、セロトニンを介した射精能の低下に伴う劣化、ホルモンバランスの変化から造精機能が影響を受けるためなど、様々な可能性が示唆されております。今後詳細な検討が待たれるところです。

現在このお薬を服用されていて挙児を希望されている方は、主治医にその旨をお伝えになることをお勧めします。ただし、それまでの間に勝手に服薬を中断しないようになさってください。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

子供が欲しくても授からない場合、半分は男性に原因があるといわれています。その場合には、精子の数が足りない、精子の動きが悪い、この2つに注意する必要がありますが、最近海外の臨床データで着目すべき発表がありました。

それは、肥満の男性は精子の数が少ないということ。古くから東洋医学では、肥満=痰湿・オ血→精子の動きが悪くなるということで、子作りには肥満はよろしくないといわれています。

今回の肥満だと精子の数か少ないという結果をどうみるべきか。肥満になりやすい人はそもそも男性ホルモンが少ないのか、肥満になりやすい人は代謝が悪い、即ち体力が弱く元気がないので造精機能が弱いのか、座位のときの圧迫で精子が造られにくいのかなど、色々な原因が想像できます。

あくまでも統計学的な結果ですので、必ずしも肥満=精子の数が少ないとは限りませんが、現在不妊症でお悩みの方で、肥満でありかつ精子の数が少ないことでお悩みの方は、適正体重に落としてみることが助けになるかも知れません。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

『おりものの異常』中医学的には、おりものの異常を次のように分類します

①卵胞の発育に問題がある:排卵期に余りにも少なかったり、持続日数が短い場合。
※月経の持続日数と同じくらいであれば問題ありません。
②痰湿がある:排卵期以外のおりものが多すぎる場合
③陽虚体質:水っぽいおりものが大量に続く場合
④性感染症の疑い:色や匂いが急に変わった・黄色いおりものが大量に出る・匂いがきつい・カッテージチーズのようなおりもの

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『精子の通り道である精路の障害』精路が完全に閉塞している場合は手術が必要です。しかし、狭くなっている程度であれば、漢方薬が功を奏すケースが多くみられます。

中医学的には・・・

①湿熱・痰濁が原因の場合:理気剤や去湿剤・清熱剤を服用し、病理物質を取り除きます。

②お血が原因の場合:活血剤を服用し、血の滞りをなくします。

※臨床的には、腎陽虚や腎陰虚を兼ねる場合が多くみられます。その場合は、補腎剤を併用すると効果が高くなります。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『精子の異常』染色体異常や造精機能障害による無精子症を克服するのはかなり難しいですが、それ以外の場合には比較的短時間で精子の数や運動率を改善することができます。

中医学的な対応は・・・
・痰湿を取り除く
・湿熱を取り除く
・血の滞りをなくす
・気の滞りをなくす
・腎陽、腎陰を補う

証に合わせてこれらの対応を取ります。

また、生活スタイルの改善を合わせて行うことも大切です。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『男性の不妊』精子や精液の量が少ない・運動率が低い・精子に奇形が多いなど、妊娠に至らない原因が男性側にあることがあります。
精索静脈瘤や生殖器の炎症などから、精路閉塞や射精障害が起きたり、あるいは勃起障害(ED)が起こっている場合もあります。

中医学的に分類すると・・・

①腎の問題:腎は生殖機能に深く関わります。この生殖器の源である腎に問題がある場合には、主に『精子の数や運動率の低下』が現れます。

②痰濁が原因:精子の通り道に、体に不必要な物質が滞ることで精子の動きが阻害されます。すなわち、精子の動きが悪くなります。

③お血が原因:血のめぐりが悪くなり、精子の動きが阻害されます。

ここで、痰濁・お血においては、精子の通路の障害が起こります。
臨床においては、いくつかの原因が複雑にからみあっていることが多く見られます。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『月経量の減少』:放っておくと無月経などの大きな問題に発展しかねません。
この場合、西洋医学・中医学両面でチェックをして、原因に応じた対策が必要となります。

西洋医学的には・・・

正常な減少:月経に関係するホルモンの分泌が鈍り、子宮内膜がだんだんと薄くなることにより、年齢と共に徐々に量が減り、日数も短くなって行きます。

異常な減少:ホルモンの状態が活発であるはずの20代に、月経量が少なかったり、月経日数が3日未満と短い場合には注意が必要です。
この場合、ホルモンのアンバランスによって、卵胞の発育不全やエストロゲンの分泌低下が起こり、子宮内膜の厚みと柔らかさが不十分になっていることが考えられます。

中医学的には・・・

①血が不足し、子宮が十分な血に満たされていないと考えます。また、不妊につながるような深刻な場合には、血虚だけではなく腎虚になっている可能性があります。
この場合、陰の時期の卵胞期を中心に腎を強め、血を補って行くことが大切になります。

②お血が関係して、排泄がうまくいかないと考えます。これには、冷えやストレスが大きく関わっています。
この場合、月経期に不必要となったものを完全に排泄できない状態であり、新しい内膜の増殖が妨げられ、卵胞の成長が阻害され、ホルモンバランスを乱す原因になります。
対処法は、月経期に活血化おを施し、その他の時期にも必要に応じて漢方薬を使い、月経リズムを正常な状態に戻して行きます。
※お血は、月経期に不摂生をするとさらに悪化する傾向があります。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『中絶』は、とても体に負担がかかります。場合によっては普通に出産した時よりも、ダメージがかかることもあります。

中絶により妊娠しづらくなる場合には、その原因に応じて次のような対処法をとります。

①子宮内膜に傷がついた場合:
※傷の部分の血流が悪くなり、お血が生じるて、それにより子宮内膜がうまく増殖・分泌できないと考えます。
対処法=活血と補血で、内膜の増殖を助け、月経周期と体の状態を整えて行きます。

②妊娠12週以降の中期中絶の場合:
※自然な出産より体へのダメージが大きくなります。この時に十分な栄養がとれていないと、気血や腎に問題が起こり、妊娠しづらい体になってしまうこともあります。
対処法=現時点での体の問題に応じて、対策を立てることが大切です。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『不正出血』そのものが不妊の原因になるわけではありません。しかし、原因となる体の問題をそのままにしておくと妊娠してからも出血が起こり易く流産しやすくなる可能性があります。

月経期以外に出血がある場合には、まず

①子宮に病気がないか
を確認します。

子宮に器質的な異常が無い場合には、基礎体温が判別に役立ちます。

②基礎体温が一相性の場合:無排卵で不正出血がおきている状態です。

③基礎体温が二相性でちゃんと月経もある場合には、『出血が起きる時期・出血の色や期間・他に伴う症状』で原因と対処法が異なってきます。
a)出血の時期が排卵期で、量がごく少量の場合:問題はありません。
b)排卵期以外の出血の場合:
ア)色が薄いあるいは茶色っぽくて、だらだらと長く続く場合→気虚(特に陽気の不足)
イ)色が黒っぽい・塊が混じる・痛みを伴う→お血  ※子宮筋腫やポリープを抱えている人が多い。
ウ)出血の色が鮮やかな赤→血熱

不正出血が気になる場合、出血の時期・色・量を良く観察することが大切です。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~