» 子宝漢方のブログ記事

『排卵痛』痛みだけではなく、排卵期にイライラしたり落ち込むなど、情緒不安定になることもあります。
中医学的には、気血のめぐりが悪くなっていると考えます。

対処法は・・・
『気血をめぐらせる』ことを主とします。
また、冷えると痛みがひどくなる場合は、暖宮散寒を合わせて施します。

※排卵痛には、排卵障害が起こっていたり、子宮内膜症や卵巣膿腫などの病気がかくれている場合もあるので注意が必要です。

また、卵胞の中の水分(卵胞液)が不足し卵胞膜が十分に膨張できず破れ難くなり、卵子が飛び出すのに手間がかかって痛みがおきることもあります。
この場合、卵胞期に気血をめぐらせるだけでなく、卵胞期に陰を補って、卵胞内を十分な卵胞液で満たせるようにすることが大切です。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『乳房の脹りや痛み』月経前に軽い脹りや痛みを感じる程度であれば異常なことではなく、むしろ正常です。

注意した方が良い場合は・・・
①生理前にひどく脹って痛む。
②低温期から胸の脹りや痛みが起こり、高温期になるとそれがされに激しくなって痛む。
時です。

①の場合、疏肝理気によって気血の流れを良くすることで解消します。
②の場合、肝血不足で肝気欝滞が起きていると考えられます(PMS)。これを放っておくと、月経周期に乱れが生じ、不妊につながるようなトラブルに発展することも考えられます。補血を施し、かつ疏肝理気により気血のめぐりを良くすることで解消します。

他に、乳房の脹りや痛みは、高プロラクチン血症や乳腺炎などが関係している場合もあるので、注意が必要です。

また、全く乳房の脹りを感じない場合、ホルモンレベルが低い可能性があります。
この場合にも、原因に応じた対応が必要です。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『ストレス』強くかかった状態が長く続くと、ホルモンのバランスが崩れて月経のリズムが乱れ、不妊へとつながることが多いです。

それを防ぐための対処法は・・・
①疏肝解欝
②理気活血

これにより、気血のめぐりを整えて、月経周期をもとの状態に戻して行くことを図ります。
また、排卵障害の改善にもつながります。

月経周期が乱れる・生理前に乳房が痛むほど脹る・イライラ・怒りっぽい・憂鬱・ため息・おなかが脹る・ゲップが多いという症状は、ストレスで身体が参っていることを現す重要なサインです。
運動などを合わせてストレスを解消することが大切です。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『極端にやせている場合』には、まず身体の基礎を整えなければなりません。具体的な対処法は・・・

・気血を補う。そして、腎の機能を高める。

大切なのは、『身体の基礎と機能を高める』ことです。

妊娠・出産を考える場合には、早めに対応すると良いでしょう。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『高齢出産』近年では、栄養状態の改善や、人工授精・ホルモン療法などで、45歳までが出産可能年齢と言われています。

高齢出産の場合、自然妊娠でも、人工授精・ホルモン療法を行う場合でも、『腎の状態を高める』ことがとても大切です。

中医学では、妊娠・出産には『腎の機能』がとても大切であると考えています。

腎の機能は、加齢と共に自然に低下します。逆に言うと、腎の機能が十分に働いているということは、身体が若々しい証拠にもなります。

低下した腎の機能を補うことは、高齢における妊娠・出産を実現するために大切です。

また、加齢に伴う排尿の障害や、腰膝の弱りを和らげるのにも役立ちます。
証に合わせて『補腎』を行うと良いでしょう。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『初潮が遅かった場合』この状態は、『先天的に腎の機能が弱い』体質であることが考えられます。

腎の機能が弱い体質は、生理機能の弱さから不妊症になったり、更年期症状が強く出ることになる可能性があります。

この場合、中医学的には『腎の状態を高める』ことが必要になります。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『胚移植後』すなわち、『人工授精後の受精卵を子宮内に移植した後』には、安胎法により流産予防を心がけることが大切です。

補腎、補脾作用がある方剤には、安胎作用があります。
もともと疲れやすかったり体力が弱い方は特に、このような漢方薬を服用すると良いでしょう。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『排卵誘発剤』は、卵子を作り排卵を促す薬です。言い換えれば『身体を強制的に卵胞期にする』薬です。

中医学的には、排卵誘発剤服用下では、『補陰剤を増やして、陽は余り増やさないようにする』ことが大切です。

卵胞期は陰が極まる時期です。周期療法ではこの時期に腎陰を補う対応をとります。
自然なホルモンバランス下で生じる卵胞期は別として、『強制的に卵胞期をきたすようにもってくる排卵誘発剤』服用下では、陰の消耗が激しくなります。

排卵誘発剤を長期にわたって服用すると、卵巣が腫れる卵巣過剰刺激症候群や、卵巣の反応の低下になりかねません。
事前に『漢方薬による周期療法』を行い身体造りをすることで、排卵誘発剤の効果が出やすくなります。また、周期療法と排卵誘発剤を併用することで、ホルモン剤の身体への負担が軽くなります。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『続発性不妊』出産後に次の妊娠ができないことをいいます。
中医学的には、“腎の機能が低下”していると考えます。
対処法は、『補腎』を基礎として、体質に合わせて次の方法をとります。

①養血
②活血化お
③気血双補

出産後に無理をしてゆっくり休めなかったり、悪露が下りなくて身体に負担がかかったりすると、『続発性不妊』がおきることがあります。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~

『習慣性流産』中医学では、“基本的に腎の機能が弱い体質”と考えます。

改善のために、主に次の対処法をとります。

①補腎健脾・・・腎陽を補い、健脾により気血を高める。
※そもそも脾と腎の機能を高める方剤には、安胎・養胎薬が多いので、それ自体が流産の予防になります。

②養血・・・血を増やす

③活血化お・・・血をめぐらせ、滞りをなくす。

また、抗リン脂質抗体陽性により流産を繰り返す場合には、『活血』に主眼をおき対応することで、良い結果が得られています。

       ~国際認定中医師 鳥居英勝~