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唐突ですが、カバの汗は赤いのです。

昨日、近くの動物園で「動物ふれあいフェア」のようなものがあり、カバを間近でみることができました。良く観察すると、顔の皮膚に赤いつぶつぶの液体が・・・。汗のように見えるけれど、毛穴らしいものは見えないし、ヒゲの根元からはずれた場所にあるし・・・。

一体なんだろうと帰宅後に調べたところ、この赤い液体はいわゆるカバの汗(カバには汗腺がないので正確にはカバの分泌物と呼ぶ)で、その中のある成分が空気中の酸素で酸化されて赤くなるのだそうです。

ちなみに、カンガルーも赤、ゾウやシマウマは青、ガゼルは黒い汗をかくとのこと。

動物の意外な色で思い出すのは、キリンの舌の黒色。なぜあんな不思議な色をしているのでしょうか。人間であんな色の舌をしている人がいたら、その人は極度のオ血症でしょう。もしかすると、キリンの頚は長い→心臓から上部しかも遠いところにある舌にまでは充分に血液が押し流されない→オ血→舌が黒くなる。のかも知れません。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

しもやけは正式には「凍そう」といいます。昔は良く見られた疾患でしたが、最近ではあまり見かけることはなくなりました。

しもやけの主な原因は、寒冷刺激の反復です。動脈と静脈は温度の感受性反応に差があります。寒冷によって動脈と静脈はともに収縮しますが、動脈が加温によってすみやかに拡張するのに対し、静脈は比較的長時間収縮したままとなります。急激な温度変化に末梢血管の収縮拡張が追いつかないため、急速に浸出液が組織に出て、うっ血、炎症が起こります。これがしもやけです。体質、栄養状態、生活環境、副交感神経の緊張なども関与しています。近年はほとんど見られなくなりましたが、その背景には栄養状態の改善、衣類の防寒機能の向上、暖房設備の充実などの生活環境の影響が大きく関わっています。

しもやけの症状として、学童はうっ血性の浮腫、成人は湿潤性紅斑が良く見られます。好発部位は循環障害が起こりやすい末梢部で、手足の指先、鼻の頭、耳たぶに起こりやすく、温まるとかゆみが増します。厳寒期よりも初冬や初春に起こりやすい傾向があります。

治療には、ステロイド外用剤の塗布、ビタミンE剤などの血管拡張剤の内服を行います。漢方薬も有効です。また、寒冷刺激を避け、患部の保温、乾燥に努めることも大切です。 

       ~薬剤師 鳥居英勝~

排尿困難とは、尿意を感じトイレに行ったのに、行っても十分に尿が出ないまたは出にくい状態です。尿の勢いが弱い・とぎれる・時間がかかるなど、尿が出にくい状態を排尿困難、尿が溜まっているのに全くでない状態を尿閉といいます。

原因は様々で、神経因性膀胱(膀胱の動きをつかさどる神経の障害による排尿障害のこと。脳梗塞、ヘルニア、糖尿病性抹消神経障害などでおこる。)、アルコールをたくさん飲んだとき、冷え、男性では前立腺疾患(前立腺肥大症、前立腺がんなど)があります。

医薬品が原因となることもあります。頻尿・尿失禁治療薬、抗不整脈薬、抗アレルギー薬、抗精神病薬、総合感冒薬(市販薬を含む)などは、膀胱の収縮を弱くして尿を押し出すことが出来なくすることがあるので注意が必要です。また、モルヒネなどの麻薬も、おしっこを出すという指令がうまく出なくなることにより排尿困難を引き起こすことがあります。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

厚生労働省より「ジヒドロコデインリン酸塩」配合製品の使用上の注意が改定される旨の通知(平成21年12月1日付事務連絡)が出されました。

内容は、「授乳中の人は、ジヒドロコデインリン酸塩」が入ったお薬を服用してはいけない。服用する場合は授乳を避けなければいけない。」というものです。

このよう通知が出された理由は、海外でコデインを服用した授乳婦において、コデインの代謝で生じたモルヒネが乳汁に移行し、これを飲んだ乳児にモルヒネ過剰摂取による呼吸抑制などの副作用があらわれた事例が報告されたためです。コデイン(ジヒドロコデインを含む)を極めて迅速に代謝する特定の酵素を持っている人で報告されているため、モルヒネが急速に生成されて母乳中の濃度が通常より高くなったことが原因と考えられます。

ジヒドロコデインは、市販の風邪薬や咳止めに広く使われています。今のところ、日本国内の一般用医薬品においては上記の副作用は報告されておりません。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

女性の2人に1人が便秘の悩みを抱えています。元来農耕民族である日本人は消化しにくい食物繊維に対応するため、狩猟民族の欧米人よりも腸が長くできています。ところが現代は食生活の欧米化が進んだため、長い腸は便秘を起こす要因となっています。また、女性は女性ホルモンの影響や筋肉量が男性より少ないこと、冷え性になりやすいことなどにより、男性よりも便秘になりやすいのです。最近では、若い女性を中心にダイエットの悪影響として便秘になる人も増えています。

便秘で悩む方の大きな助けとなってくれるのが“便秘薬”です。しかし、残念ながらこの便秘薬は間違った使い方により身体を害してしまうケースが多く見られます。その中でも多くみられるのが、便秘薬が効かなくなってしまうという症状です。作用の強い便秘薬は頻繁に使うと徐々に腸の感受性が低下する「慣れ」が起こり、その結果どんどん量が増えてしまう傾向に陥ってしまうのです。これは、便秘薬の中でも合成系の成分や単一成分を用いたもので起こりやすいとされます。

このような便秘事情の中でお勧めしたいのが“大草丸(タイソウガン)”。天然生薬だけを用いた便秘薬ですが、その絶妙な生薬の働きが評価され、ご年配の方はもちろん、若い女性の方にもお喜びいただいております。生薬というと従来効き目が弱いと思われていましたが、この大草丸を使った方の多くが、そのしっかりとした効き目に驚かれています。

効き目の秘密は4つの生薬。大草丸にはダイオウ・センナ・アロエの3種類の生薬が配合され、これらはお互いにその力を引き出す相乗効果により効果的に大腸を動かします。また、生薬のマシニンが腸の中で潤滑油として働き、カチカチになった便をスムーズに排便させてくれます。また、これら生薬の相乗作用により、便秘薬の「慣れ」を防ぐ効果もあります。さらに、生薬のマシニンによる潤滑効果に加え、シャクヤクとカンゾウという2つの生薬が便秘薬の腹痛の原因となる大腸の余分な働きを抑えてくれます。

    ~薬剤師 鳥居英勝~

夏場に流行をみせたインフルエンザですが、本格的な冬を迎えさらに流行することが予想されます。インフルエンザの予防には、風邪と同様うがいと手洗いが大切です。外から帰ったら手洗いとうがいを習慣づけましょう。

ポイント1 マスクの着用で感染拡大を予防!

かぜもインフルエンザも初期症状に大きな違いはありません。風邪かな?と感じたら“せきエチケット”を心がけ、マスクをするようにしましょう。マスクの着用については、隙間なく顔を覆うことが出来なければ感染予防にはあまり効果がないといわれていますが、感染拡大の予防・のど粘膜の乾燥防止には効果があります。マスクは、鼻・顎・頬に隙間が出来ないように着用しましょう。

ポイント2 栄養バランスのある食事で抵抗力を!

風邪の予防には、抵抗力を付けておくことも大切です。抵抗力を高めるには栄養バランスのとれた食事、規則正しい生活、適度な運動が基本。過度のストレスは免疫力を低下させますのでストレスはためない工夫も必要です。また、体温が36.5℃以上だと免疫力が高まるといわれています。

ポイント3 正しい手洗いを!

指の間、爪、手首までしっかり洗いましょう。できれば顔も洗い、うがいも忘れずに。

ポイント4 室温と湿度に注意しましょう!

室温を20~30℃、湿度を55~65%にすると、ウイルスの感染力が弱くなります。1㎥あたり11g以上の絶対水分量が必要です。

ポイント5 甘草で免疫力のアップを!

インフルエンザ対策として注目されているのが甘草。有効成分のグリチルリチンがインターフェロンγの産生を誘導し、インフルエンザウィルスに対する免疫力が高くなるというマウスでの実験結果もあります。またNK細胞も活性化することが分かっています。免疫力を高めるために甘草エキスも活用しましょう。また、腸内環境を良くして腸管免疫を高めることも大切です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

生活を楽しむ意識の高い男性ほど脳卒中や狭心症などを発症する危険性が低いことが分かった。岩手、長野など8県の40~69才の男女12万人を12年間調査したもので、女性では明確な差は見られなかった。

研究チームは調査対象のうち、循環器疾患やがんの既往歴がない9万人のデータを分析。アンケートで「生活を楽しんでいますか?」と尋ね、楽しむ意識を高・中・低に3分類した。その結果、生活を楽しむ意識が低い男性は、脳卒中を発症する危険性が1.22倍、死亡率は1.75倍高かった。狭心症、心筋梗塞を発症する危険性は1.28倍で、死亡率は1.91倍だった。

研究チームは「生活を楽しむ前向きな人はストレスへの対応が上手なため、脳卒中などになりにくいのだろう。男性はストレスに弱い傾向があり、効果がはっきり出たと考えられる」と分析している。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

妊婦が自動車の排ガスなどの大気汚染にさらされると、産まれてくる子どもの知能指数(IQ)が低下するとの調査結果が発表された。

妊婦に機器を身につけてもらい、日々さらされている大気汚染の程度を測定。5年後、子どものIQテストで計測。大気汚染の程度が高かったグループと低かったグループの間でIQに4ポイント以上の差が出た。

研究チームは「学校での成績などに影響しうるほどの違いだ。大気汚染に対する警鐘となる」としている。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

頭痛は、日常生活の中でも経験することが多い症状の1つです。頭痛の種類と特徴、鎮痛薬の成分について紹介します。

【頭痛の種類】※市販薬の使用が勧められるのは、はっきりとした基礎疾患のない慢性頭痛です。慢性頭痛の代表的なものとして、緊張型頭痛・片頭痛などがあります。

●緊張型頭痛:最も多いタイプの頭痛で、幅広い年代でみられる。長時間のデスクワークや運転、眼精疲労などにより肩や首の筋肉が過度に緊張して、その結果血行が悪くなり痛みが起こる。ストレスも多く関与している。

痛みの特徴:後頭部から首にかけて痛むことが多く、頭重感と首・肩・背中のこりが特徴的な症状。「締めつけられるような感じ」や「きつい帽子をかぶったような感じ」。

お薬は・・・非ステロイド性解熱鎮痛剤(NSAIDs)で対応します。特にイブプロフェンとカフェインの合剤や、アスピリン・イブブロフェンの単剤が有効です。

●片頭痛:比較的女性に多く見られるタイプの頭痛で、発作的にひどい頭痛があらわれ、数時間から長い場合は数日間続きます。脳の血管、神経の炎症や、脳内物質が関係していると考えられていますが、原因はまだはっきりとわかっていません。

痛みの特徴:片側、両側のこめかみ付近が脈に合わせてズキンズキンと強く痛む。「頭を動かすと痛い→他の頭痛と区別する際のポイント」、「吐き気や嘔吐をともなうことがある」、「音や光によって痛みが増すこともある」、「あまりの痛さに寝込んでしまう」。

お薬は・・・アスピリン・アセトアミノフェン・カフェインの合剤(AAC処方)が第一選択となります。

●群発頭痛:頻度は低いものの、20~40代の男性に多く見られるタイプの頭痛です。

痛みの特徴:強い痛みが特徴で、夜中や明け方に突然起こることもあります。「目がえぐられるような痛み」、「バットで頭を殴られたような痛み」

お薬は・・・医師による治療が必要となるため、受診することをお勧めします。

☆今まで経験したことのな激しい頭痛をおぼえる場合は、くも膜下出血や脳腫瘍などの重大な病気の可能性があります。すぐに受診することをお勧めします。・・・突然の激しい頭痛、強い吐き気やめまい・ふらつきなどを伴う頭痛、痛みがどんどん強くなる場合、もうろうとしたり意識障害がみられる場合、手足がしびれる場合、言葉が出にくくなる場合など。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

夏に最も問題となるアレルゲンはダニです。ダニそのものだけでなく、ダニのフンや死骸などは、アレルギー性鼻炎や喘息の原因になります。また、ツメダニと呼ばれる刺咬性のあるダニが刺したときの分泌物(唾液)は、アレルギー性皮膚炎を発症させることもあります。

【主な原因はヒョウダニ】世界に何万種類もいるといわれているダニの中で、アレルギーの原因になる主なものは、ハウスダストの中にいるチリダニ科の「ヤケヒョウダニ」と「コナヒョウダニ」という種類です。このダニは人を刺したりはしませんが、死骸やフンの中に含まれるダニのタンパク質がアレルゲンになり、喘息や鼻炎などのアレルギー症状を引き起こします。主に畳やじゅうたんなどの床表面近くやベッド、布団などの寝具に生息し高温多湿を好み、梅雨時から秋口にかけてよく繁殖しますので、アレルゲンもその時期に多くなります。

【温度・湿度対策】ダニは体内の水分が失われやすい構造になっていて、増殖には湿度が絶対条件です。ダニの増殖は気温25~30℃、湿度60~85%が適し、湿度50%以下になると激減します。そのため、夏場は冷房で室内の温度を下げるよりも除湿が効果的といえます。

【冬布団のしまい方】冬布団が押入れにしまわれている夏場はダニにとって繁殖の時期です。きちんとしまわないと付着した人のフケや垢をエサにして繁殖し、何度も世代交代を繰り返します。そして、ダニの繁殖時期を過ぎた冬に押入れから布団を出すと、溜まっていた大量のダニの死骸や排泄物がアレルゲンとなり、ダニの少ない冬場でもアレルギー反応を起こすことになります。天日干しではダニを直接殺すことはできませんが、布団から水分を取り、ダニの生育を抑え数を減少することができます。冬布団をしまう前には良く干し、掃除機をかけましょう。

【ダニを減らすチェックポイント】ダニを繁殖させない室内環境を心がけ、アレルゲンを除去する掃除の対策など下記のことに気をつけましょう。●掃除/排気循環式や目の細かいフィルター付き掃除機などを使用し、1回20秒/㎡の時間をかけ、週2回以上掃除をする。●喚起/冷暖房中でも時々窓をあけて通気をよくする。●寝具類/ダニを通さないように布団やマット、枕にはカバーをし、カバーやシーツの洗濯はまめにする。

※資料:日本新薬、日本アレルギー協会

      ~薬剤師 鳥居英勝~