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砒素(As)は、動物にとって必要な必須元素として知られています。                                  一方で、摂り過ぎると急性・慢性の中毒症状が起こる危険がある微量元素です。

水中で育つ魚介類と海藻類には、砒素が多く含まれています。この中で、海藻類には“無機砒素”という毒性の強い砒素が多く含まれていることが知られており、摂取量には注意が必要だといわれています。                          海藻類の中で、特に無機砒素の含有量が高いのはヒジキです。イギリスでは健康障害を危惧して摂取が禁止されています。日本では、海藻を多く食べる習慣もあり、特に制限されていません。

無機砒素は、胎盤を通過するので胎児への影響が心配されますし、乳幼児では中枢神経障害が発生する危険性があることが指摘されています。

ヒジキ以外の昆布、わかめ、海苔などの海藻類には無機砒素はあまり含まれておらず、より毒性の低いジメチルアルシンという砒素が含まれています。

海藻にはミネラルなどが豊富に含まれており、積極的に摂取することが望まれています。特にヒジキには、Caや食物繊維が多く含まれており昔から良く食卓に並ぶ食材です。                                              健康のためには、偏りなく色々な食材をバランス良く摂取することが大切なようです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

カルシウムは食事から摂取することが大切ですが、

必要量を満たすのは容易ではありません。

食事で摂りきれないカルシウムを十分量摂取するには、「カルシウム剤」がお薦めです。

当店では、「身体に吸収されやすいように電解してイオン化したカルシウム剤」や、

「腸からの吸収が良くなるように活性型ビタミンDを配合したカルシウム剤」をお薦め

しています。

食品からカルシウムを多く摂取するには、「海藻類」がお薦めです。

牛乳はカルシウムを多く含むことで知られていますが、異種蛋白を多く含む牛乳を大量に

飲むと身体の液性が酸性に傾き、それを中和するのに骨のカルシウムが溶け出すので、

結果的に骨がもろくなるというデータが出ています。

牛乳をたくさん飲むアメリカ人の女性は、アメリカ人と比較して余り飲まない日本人に比べて、

骨粗鬆症になる割合が高いという臨床データからも納得できます。

牛乳は、嗜好品として毎日少量を飲む程度ならば全く問題ありませんが、カルシウムを摂る

目的で大量を飲み続けるのは間違いです。

成長期の子供や妊娠授乳期の婦人、閉経後の女性などは、積極的にカルシウムを摂る必要が

あるといわれています。

また、カルシウムは骨粗鬆症の予防はもちろんのこと、アレルギー体質の改善やイライラや動脈硬化の

予防にもなると言われています。

また最近の研究では、「血圧が高い方がカルシウムを積極的に摂ると、血圧が正常に近づく」という

発表もされています。

毎日の健康を保つために、カルシウムを積極的に摂取することをお薦めします。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

カルシウムとビタミンDをともに多く摂取すると、大腸がんになるリスクを下げる可能性があることを、

九州大学の研究グループが報告しています。

1日あたりのカルシウム摂取量が約700mgと多いグループが大腸がんになるリスクは、

平均400mgと少ないグループと比べ3割ほど低いこと。

さらにカルシウムを約700mgとり、かつビタミンDを多く摂るグループ(1日10μg以上)の

大腸がんリスクは、カルシウム摂取が少なくビタミンDをあまり摂らないグループより

6割低いことが明らかになりました。

カルシウムは乳製品や大豆製品、ビタミンDは鮭やシイタケなどに多く含まれていますが、

なかなか多く摂りにくいものです。

不足しがちな方は、カルシウムとビタミン剤を配合した医薬品のカルシウム剤を摂取すると

良いでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

厚生労働省の調査では、ビタミンB6・ビタミンB2・葉酸の摂取量と心筋梗塞などの虚血性心疾患との関係が明らかになりました。
これらの栄養素が足りないと、虚血性心疾患のリスクが高まるということです。

不規則な食生活や食事の多様化。普段の食事からこれらの栄養素を十分にバランスよく摂取するのは非常に難しい状況です。
医薬品の総合保健剤を利用して、日頃から虚血性心疾患の予防を心がけましょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

軟骨には直接血管が通っていないため、軟骨の構成成分をつくっている軟骨細胞は、自身の生命維持と軟骨構造を維持する上で必要な栄養素(糖分・アミノ酸など)を関節液から取り込んでいます。
この関節液は、滑膜まできている血管からにじみでるように関節包内に供給されます。
また、関節液は栄養液でありながら、関節をスムーズに動かす『潤滑油』としての重要な役割を担っています。軟骨に負荷がかかれば軟骨内の関節液がにじみだして滑りをよくし、負荷から開放されると関節液が軟骨に戻ります。
こんな動きを繰り返しながら、少しずつ軟骨の新陳代謝は行われています。

軟骨の養生に必要な栄養素は・・・
軟骨の構造を支えているのはコラーゲン(Ⅱ型)です。また、水分を抱えているのに必要なのがヒアルロン酸(グルコサミン)とコンドロイチンです。
軟骨の新陳代謝に必要な栄養素はこれらの成分を効率よく補給できるものです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

潰瘍性大腸炎患者における食事摂取状況と、好中球リン脂質脂肪酸組成・脂溶性ビタミン濃度・抗酸化能についての研究発表から・・・。

潰瘍性大腸炎の方は、エイコサペンタエン酸および抗酸化ビタミンを積極的に摂取することが、潰瘍性大腸炎患者の栄養管理上有用であることが示唆されています。
これは、これらの栄養素が、腸の酸化を防ぐためです。
潰瘍性大腸炎や過敏性大腸炎でお悩みの方は、毎日の生活で注意されると良いと思われます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

野菜で鉄を摂る場合は、ビタミンCを一緒に摂ると鉄の吸収が高まります。

野菜中の鉄は無機鉄です。
無機鉄は、動物に含まれる有機鉄に比べて圧倒的に吸収が悪く、そのままでは余り吸収されません。

貧血や出血などで、鉄分を多く摂取する必要がある方は、『野菜を摂取するときにはビタミンCを多く含む果物などを一緒に摂る』ことをお勧めします。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

緑茶ポリフェノールを大量に摂取すると、小腸内での蛋白質の消化と、大腸内での発酵が抑制される可能性があります。

人間に換算して1日11杯分の緑茶ポリフェノールをラットに摂取させた実験で、『小腸内で蛋白質の利用(消化)を低下させ、大腸内での発酵を抑制する』結果が出ています。

現在、脂肪代謝を目的として、高濃度の緑茶ポリフェノール含有商品が出回る中で、そういう商品を毎日大量に摂取した場合、栄養的な問題が生じる可能性があることは念頭に置いておくべきだと思います。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

摂取カロリーを制限することにより、生体機能に関わる次の結果が出ています。
①癌細胞成長が抑制
②感染時ショックの抑制
③アレルギーの低減 

そのメカニズムは次の通りです。
癌に対して・・・
カロリー制限→グルココルチコイド↑→リンパ球活性化及びサイトカインレベル↑→リンパ球活性↑→癌成長抑制→寿命延長

ショックとアレルギーに対して・・・
カロリー制限→グルココルチコイド↑→炎症性サイトカインレベル↓→過敏反応↓→炎症反応↓→寿命延長

極端な栄養失調は、体力の低下につながり引いては免疫のバランスを壊すことになります。
適正な免疫バランスを保つために、『バランスの取れた栄養と腹八分の食事』が良いようです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

ラクチュロースは、乳糖由来のミルクオリゴ糖です。
甘味料としても広く使われており、腸内のビフィズス菌を増やして整腸に働くことで知られています。

近頃の研究で、ラクチュロースに腸管からのカルシウムとマグネシウムの吸収を高める働きがあることが分かりました。

ラクチュロースを食事に取り入れることで、腸内環境の正常化だけではなく、カルシウムとミネラルの吸収が良くなり、骨粗鬆症の予防にも役立ちそうです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~