先日このブログにて、今年の秋~冬にかけては肺と肌の乾燥に注意が必要であると記しました。夏の盛りもすぎ、刺すような日差しが和らいだ今、肺の乾きによる乾咳と、皮膚の乾燥による肌荒れ・カユミでのご相談が多くなってきたように感じます。
乾咳のケアーで重要なことは、とにかく潤すこと。マスク着用、加湿器で部屋の湿度を保つと良いようです。麦門冬湯という漢方薬も、肺を潤してくれるので乾咳を和らげるのに有効です。
皮膚の乾燥に対しては、とにかく保湿が大切です。お風呂上り直後の体が潤っている時に、ローションやクリームで保湿をしましょう。これを続けていくだけでも皮膚は整い、カユミも出なくなってきます。お風呂では、あかすりなどでごしごし洗うことは禁物です。石ケンを良く泡立てて、その泡でやさしく洗いましょう。漢方薬では当帰飲子というお薬が肌を潤す代表的な方剤です。乾燥していてカユミがあり、どんな薬を塗っても一時的な効果しかなく、カユミを繰り返す皮膚炎が、この漢方薬ですっかり良くなった方もいらっしゃいます。
~薬剤師 鳥居英勝~