» 製剤と調剤のブログ記事

カカオ R3/2/13

| 製剤と調剤 |

明日はバレンタインデー。“友チョコ”というのがあり、今は女の子同士でもやりとりするそうですね。

さて、チョコレートの原料といえばカカオですが、カカオの脂は丁度体温で溶けるので、昔は坐薬の基剤に使われていました。

学生の時にこれで坐薬を作ったことがあります。白い塊で、においはチョコレートのまんま。どう見ても雑に作られたホワイトチョコレートのようでした。実習のパートナーはこっそりかじっていましたが、もちろん甘くなかったようです。

作り方はシンプルで、まずカカオ脂を湯煎で溶かして、そこに薬を混ぜて、型にはめて冷やす。固まれば出来上がり。薬の分量さえ間違えなければ、子供でも作ることができます。

出来た製剤を指でもみもみしていると、ゆっくり融けてきます。チョコレートを持っているとだんだん溶けてくるのと同じです。身体の中でもこんな感じで溶けるんだなーとイメージですることができました。

今の坐薬には、ハードファットと呼ばれる坐薬用基剤が使われています。半合成グリセリドに添加物が配合されていて、融ける温度や混ぜ込む成分、使う場所に合うように、調整されています。

~薬剤師 鳥居英勝~

保湿に優れた、尿素とグリセリンの化粧水の作り方をご紹介します。

○用意するもの

容器(200ml程度のポンプ式のもの)、尿素、グリセリン、精製水

○作り方

①尿素50gを200mlの精製水で溶かす。

②グリセリンを小さじ一杯加える。

③よく振って出来上がり

・・・これが原液になります。これをお肌に合わせて5~10倍に薄めて使います。

  顔に使用する場合は10倍程度がよいです。

<注意すること>

尿素は肌の隔離作用があるため、原料はなるべく素手では扱わず、

手袋やスプーンを使いましょう。

お肌に合わないと感じられた場合はすぐに使用を中止してください。

精製水を使用し、防腐剤等は含まれていないため、原液は冷蔵庫、

または冷暗所に保管してください。

原液は1ヵ月、薄めたものは2週間程度で使い切りください。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

コルク栓の大きさと形を調整する器具です。

以前は、液体の薬をビンに充填した際に、栓にはコルクを使っていました。

その時代に活躍していた器具です。

金属やプラスチックでできた栓が主流の現在は、ほとんど使うことはありません。

      ~薬剤師 鳥居英勝~