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黒豆の煮汁は、せき・のどの痛みに有効です。

<作り方>

一回量として、黒豆大さじ2杯(20g)を水からゆっくり煮て、煮汁を飲む。

このとき甘味はつけないか、ごく少量に。数日分を作りおいてもよいが、

薄味なので保存に注意を。

※おせち料理にあるような黒豆の甘煮の煮汁を利用してもよいが、糖分が

多いと乳酸が増えて疲労の原因になる。

<黒豆茶>

黒豆20gを中火で炒ってから、水300mlを加え、半量になるまで煎じる。

これを1日量として、そのまま、あるいは独自のにおいが気になるときは、

黒砂糖を少々加えるか、ほうじ茶で割って飲む。

     ~薬剤師 鳥居英勝~

せきや声枯れには、レンコン湯が効きます。

〔作り方〕

①生のレンコンを、皮や節をそのままにしてすりおろし、ガーゼなどでしぼる。

②お湯で2~3倍に薄め、1日2~3回飲む。

※せきが強いときや発熱を伴うとき、喘息や百日咳など特に強いせきには、

 ショウガをすりおろして加えた「ショウガレンコン湯」がおすすめです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

家庭でも気軽に使える生薬とその薬効を紹介します。

普段の食生活の中に上手に取り入れると良いでしょう。

〔辛開類〕桂皮(けいひ・・・シナモン)、紫蘇、生姜

  からだの表面を開いて、冷えやウィルスなどの外邪を追い出す作用をもつ生薬です。

  ピリッツとした辛味が特徴で、風邪の初期や冷えなどに使います。

〔温中類〕生姜、山椒、ウイキョウ・・・フェンエル

  おなかを温めることで、からだ全体を冷えから守る作用があります。

  冷たいもののとりすぎによる腹痛や下痢、月経痛などにおすすめです。

〔収斂類〕烏梅、五味子

  酸味のあるもの。からだの表面を引き締めて、発汗によって体内のエネルギー(気)

  が不用意にもれるのを防ぐ作用があります。

  ※酸梅湯(さんめいたん)はこの類の代表例です。

〔活血類〕番紅花・・・サフラン、紅花・・・ベニバナ、らっきょう、韮花

  血のめぐりをよくする活血作用をもつ生薬です。

  月経痛や慢性的な肩こりに悩む人におすすめです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

婦人科系の症状によく使われる生薬に「当帰」があります。

血を補う作用とめぐらせる作用があり、月経痛にも即効性があります。

当帰はちょっと味にくせがあるため、料理には使いづらいのですが、

味の濃いソースに煎じ汁を加えると違和感なく摂ることが出来ます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

ハードな生活が続いていたり、なんとなく疲れやすくて元気が出ないときには、

もち米、ナツメ、ハスの実、小豆、ピーナッツ、クルミ、ゴマ、ヤマイモなど、からだを補う作用

のある食べ物をとりましょう。

早めに休むことも大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

目の疲れを日常的に感じている人は、かなりの数にのぼるはず。

目の疲れを長引かせないためには、目を適度に休ませることが何よりも大切です。

ふだんパソコンの画面をずっと見て仕事をしている人などは、特に注意が必要です。

目の疲れは、「肝」と深い関係にある症状です。そのため、食材としては、

肝の機能を養うレバー、菊花、クコの実、はぶ茶などがおすすめです。

これらの食材を上手に摂ることで、肝の気血をめぐらせる機能が働いて、

目に十分な栄養が行きわたり、目のしょぼしょぼ感、疲れやすい、かすみ目など

の症状がやわらぎます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

なんとなく気持ちが落ち着かない、イライラするというときには、百合根が効果的です。

百合根はくせがなく、だれにでも好まれる食材です。

漢方薬としても、鎮静作用・肺を潤して咳を止めるなどの目的で使われます。

調理法を1つ紹介します。

水でもどしたナツメと百合根をやわらかくなるまで煮て、最後にハチミツで味付けをすると、

温かくても冷めてもおいしく食べられます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

口内炎には、痛みや炎症が強い急性のものと、治ったかと思うとまたできる慢性のものとがあります。

急性の口内炎は、熱をとりのぞいて化膿を防ぐ、ニガウリやキュウリ、大根などがおすすめです。

炎症を悪化させないために、とうがらしや山椒などの香辛料や、あぶらっこいものは控えるようにしましょう。

一方、くりかえす口内炎は、炎症をおさえるだけではなく、からだの潤いやエネルギーを補って、抵抗力を

つけることも大切です。

このタイプの口内炎には、レンコン、梨、牛乳などがおすすめです。

 

       ~薬剤師 鳥居英勝~

酒を飲んだあとや、二日酔いのときにおすすめしたいのが、ハトムギや冬瓜などの食材です。

飲みすぎによってからだの中に滞ってしまった水分と熱を取り除く作用があります。

※ハトムギは、お茶やヨクイニンという名前で製剤としても市販されています。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

食べすぎでおなかがちくちく痛んだり、胃がもたれたりするときには、消化作用のあるサンザシや大根などの食材を上手に使うと、早く胃がすっきりします。

サンザシには、消化を促進して胃の滞りをとりのぞく作用があります。
生で食べることもできますが、たんぱく質を分解する作用があるため、肉などの煮物に加えるとよいでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~