月経周期は主に3つの期間に分類されます。ダイエットをする場合は、そのときの身体の状態に合った方法をとることが成功への近道です。女性の心と身体は生理周期に大きく影響を受けています。これはダイエットも同じで、痩せやすい時期や太りやすい時期をコントロールしているのも、実は女性ホルモンなのです。この周期を上手に利用して、ダイエットのスムーズな成功へとつなげましょう。
女性ホルモンのポイント①月経周期に関わる女性ホルモンは「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つ。②2つの女性ホルモンは、子宮内膜の厚さや基礎体温、体調や精神状態、さらには骨盤のサイズを変化させる働きもあります。③生理が近づきこのホルモンバランスが乱れると、骨盤の開閉がうまくいかなくなり、代謝が悪くなる、イライラする、食欲が増して食べ過ぎてしまう・・・など身体に不調が生じてきます。
生理中(解毒期):月経が28日周期の人の場合だと、月経開始から約5日間。子宮内膜がはがれ落ち、血液とともに経血として排出されます。基礎体温は高温期から低温期に移行する段階から低温期の初期。女性ホルモンはエストロゲン・プロゲステロンともに、月経周期の中でもっとも分泌量が少なくなります。骨盤は開いた状態。この期間は、太りやすくダイエットには厳しい時期です。この時期に一番大切なのは、骨盤が緩む環境づくりです。無理な運動は逆効果!身体に不要なものを排泄する時期なので、運動ではなく解毒作用や身体を温める野菜を積極的にとる食事ダイエットでデトックスしましょう。
生理後(やせ期):月経が28日周期の人の場合で、月経後から排卵までの約9日間。女性ホルモンの分泌量が増えるにつれ、代謝が上がって肌の調子が良くなります。気持ちもポジティブになって活動的になるため、絶好のやせタイミングです。女性ホルモンはエストロゲンが優位になり、エストロゲンの分泌がピークに達すると排卵が起こります。基礎体温は低温期で、排卵後に高温期に以降する時期。骨盤は閉じていき、排卵前にさらに閉じます。この時期は、心身共に安定するやせ期!この時期に有酸素運動や引き締め体操を行えば代謝がよくなり、ダイエット効果がさらにアップします。筋肉の材料になる肉や魚、大豆製品などのタンパク質を摂ると脂肪の燃焼が促進されます。
生理前(キープ期):月経が28日周期の人で、排卵から月経開始までの約14日間。2つの女性ホルモンが複雑なバランスになるため、心身が不安定になりがち。妊娠に備えて水分や栄養分を身体にため込もうとするため、むくみや便秘にもなりやすい時期。女性ホルモンは、プロゲステロンが優位になります。排卵後に一時分泌量が下がったエストロゲンも次第に増えますが、月経が近づくにつれ、どちらも分泌量が低下します。基礎体温は高温期。骨盤は開いてくる時期です。ためこみやすいこの時期は、ダイエットには厳しい時期です。むくみや便秘になりやすいので、排卵を促すため半身浴・マッサージなどをおこないましょう。食欲が増すつらい時期ですが、かぼちゃやイモ類など食物繊維を含んだ良質な糖質を摂ると、脳の機能が正常に働き食べ過ぎを防げます。
~薬剤師 鳥居英勝~