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オメガ3系脂肪酸の新たな生理活性物質『レゾルビン』が、歯周病の炎症を取り除き、歯茎の健康を取り戻す可能性のあることを、ボストン大学の研究チームが述べている。

レゾルビンには、オメガ3のエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)からつくられる2種類があり、共に血中の中性脂肪値をコントロールし、アテローム性動脈硬化の進行を防ぐ。また、EPAとDHAは炎症を減らすのに役立ち、関節リウマチやクローン病といった炎症性疾患の人に対して用いられることが多い。

これまでの研究では、EPA由来のレゾルビンE系とDHA由来のレゾルビンD系には、軟組織及び歯周病による骨損失に対してこれらが保護作用を持つことが示されており、事実損失した軟組織や骨を健康なレベルまで回復させたとのこと。

EPA、DHAは、まぐろの脂身やいわしなどの青魚に多く含まれています。歯茎の健康を取り戻したい方は、積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

オメガ3脂肪酸は、シソ油・亜麻仁油・背の青い魚などに多く含まれる脂肪酸で、身体を酸化させない良い油として知られています。

このオメガ3脂肪酸が、進行性前立腺癌から身体を守ることがこのほど報告されました。少なくとも週に1回魚を食べていると、遺伝的に発症しやすい人でさえ進行性前立腺癌のリスクを減らせるとのこと。(クリニカルキャンサーリサーチ4月号より)

ちなみに、シソ油・亜麻仁油は、加熱しないで摂ったほうが良いようです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

ビタミンC・ビタミンEや、魚に多く含まれるオメガ3系脂肪酸は、細胞が酸化されるのを防ぐことが知られています。それらを多く含む食材は、果物や魚。

多くの臨床データより、果物や魚を多く食べる群と、あまり食べない群とで比較すると、肺の機能に明らかな差があることが分かっています。

肺は、多くの抗酸化物質による防御網が生まれもって存在する器官。喘息などの呼吸器疾患がある場合には、抗酸化物質の需要が増し、それを補完するのに先ほどの栄養素がより必要になるとのこと。

喘息や慢性気管支炎の持病がある場合はもちろんのこと、肺の機能を正常に保つためにも、果物や魚を積極的に摂ると良いようです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

アブラナ科の野菜に含まれるスルフォラファンという化合物が、喘息やアレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった病気につながる呼吸器の炎症を防ぐのに役立つとのこと。

たとえば、ブロッコリースプラウトを摂取すると、摂取しない場合と比べて、鼻腔細胞において抗酸化酵素が2~3倍に増加。これにより炎症のプロセスに対して保護作用を示し、あらゆる呼吸器疾患における有効な治療法となる可能性があるとのこと。

汚れた空気やタバコの煙などの刺激は、鼻をはじめとして気管支や肺に炎症をもたらします。刺激が強く慢性的だったり、体質がアレルギーだったりすると重大な疾患につながることも。呼吸器に自身のない方はアブラナ科の野菜を積極的に摂ると良いようです。~HealthDayより~

      ~薬剤師 鳥居英勝~

ビールは痛風のリスクを高めることで知られています。これは、主原料の麦芽にグアノシンという吸収が早いプリン体が豊富に含まれており、ただちに尿酸に変換されるため。大瓶1本のビールの摂取で血清尿酸値が増加することが報告されてます。

近年ビールにかわって多く飲まれている発泡酒の場合でも、同量を1本飲むと血清尿酸値を増加させるとのこと。ただし、95%プリン体カットの発泡酒では血清尿酸値を増加させないとの報告があります。

痛風の予防には禁酒が理想的ですが、厳しい節制は長続きせず、治療上もマイナス面が多いようです。実行可能な摂取制限として、プリン体を大幅にカットした発泡酒1日500~1000ml程度の量であれば勧めてよいとする文献もあります。

※大量の飲酒は体内に尿酸を蓄積させることが分かっていますが、通常の飲酒量(ビール500ml以下、日本酒1合以下、ウイスキー60ml以下)では、血清尿酸値にほとんど影響しないとされています。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

ひざの痛みでお困りの方は多くいらっしゃいます。痛くなる原因は、大きく分けると次の3つ。①ひざのまわりの筋肉の疲れ②ひざの血の巡りが悪くなる③ひざの軟骨がすり減ってしまい、骨と骨がぶつかるから

和らげるためには、原因にあった対策が必要です。筋力を高める運動を取り入れながら、コラーゲン等の関節を守る栄養素を取り入れ、アミノ酸などで筋肉をしなやかに保つなど。また、全方向伸縮シップ薬を上手に使うと、サポーター代わりにもなります。痛みと炎症を和らげながら、膝の動きもサポートしてくれるので、日常の動作が楽になります。

【ひざ痛・腰痛養生法】ひざ痛・腰痛でお悩みの方は、冷えたり天候が悪くなったりすると悪化する方が多いようです。その原因のひとつは、冷えによる血行不良と水分のとり過ぎからくる代謝不良。冷えると痛みがひどくなる方は、柿・みかん・バナナ・ぶどうなど体や関節を冷やす果物は特に注意してください。また、関節がむくむという方は、もちやその加工品に注意しましょう。もち類は、水分を持たせむくみをさそいます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

月経周期は主に3つの期間に分類されます。ダイエットをする場合は、そのときの身体の状態に合った方法をとることが成功への近道です。女性の心と身体は生理周期に大きく影響を受けています。これはダイエットも同じで、痩せやすい時期や太りやすい時期をコントロールしているのも、実は女性ホルモンなのです。この周期を上手に利用して、ダイエットのスムーズな成功へとつなげましょう。

女性ホルモンのポイント①月経周期に関わる女性ホルモンは「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つ。②2つの女性ホルモンは、子宮内膜の厚さや基礎体温、体調や精神状態、さらには骨盤のサイズを変化させる働きもあります。③生理が近づきこのホルモンバランスが乱れると、骨盤の開閉がうまくいかなくなり、代謝が悪くなる、イライラする、食欲が増して食べ過ぎてしまう・・・など身体に不調が生じてきます。

生理中(解毒期):月経が28日周期の人の場合だと、月経開始から約5日間。子宮内膜がはがれ落ち、血液とともに経血として排出されます。基礎体温は高温期から低温期に移行する段階から低温期の初期。女性ホルモンはエストロゲン・プロゲステロンともに、月経周期の中でもっとも分泌量が少なくなります。骨盤は開いた状態。この期間は、太りやすくダイエットには厳しい時期です。この時期に一番大切なのは、骨盤が緩む環境づくりです。無理な運動は逆効果!身体に不要なものを排泄する時期なので、運動ではなく解毒作用や身体を温める野菜を積極的にとる食事ダイエットでデトックスしましょう

生理後(やせ期):月経が28日周期の人の場合で、月経後から排卵までの約9日間。女性ホルモンの分泌量が増えるにつれ、代謝が上がって肌の調子が良くなります。気持ちもポジティブになって活動的になるため、絶好のやせタイミングです。女性ホルモンはエストロゲンが優位になり、エストロゲンの分泌がピークに達すると排卵が起こります。基礎体温は低温期で、排卵後に高温期に以降する時期。骨盤は閉じていき、排卵前にさらに閉じます。この時期は、心身共に安定するやせ期!この時期に有酸素運動や引き締め体操を行えば代謝がよくなり、ダイエット効果がさらにアップします。筋肉の材料になる肉や魚、大豆製品などのタンパク質を摂ると脂肪の燃焼が促進されます

生理前(キープ期):月経が28日周期の人で、排卵から月経開始までの約14日間。2つの女性ホルモンが複雑なバランスになるため、心身が不安定になりがち。妊娠に備えて水分や栄養分を身体にため込もうとするため、むくみや便秘にもなりやすい時期。女性ホルモンは、プロゲステロンが優位になります。排卵後に一時分泌量が下がったエストロゲンも次第に増えますが、月経が近づくにつれ、どちらも分泌量が低下します。基礎体温は高温期。骨盤は開いてくる時期です。ためこみやすいこの時期は、ダイエットには厳しい時期ですむくみや便秘になりやすいので、排卵を促すため半身浴・マッサージなどをおこないましょう。食欲が増すつらい時期ですが、かぼちゃやイモ類など食物繊維を含んだ良質な糖質を摂ると、脳の機能が正常に働き食べ過ぎを防げます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

体内の脂質は中性脂肪やコレステロールで形成され、生きていく上で欠かせないもの。中性脂肪はエネルギー源・衝撃のクッション・保温の役割がありますが、必要以上にたまることが問題です。

中性脂肪が増え過ぎると、悪玉といわれるコレステロールが血管壁に付着したり、血液がどろどろになったりして、動脈硬化の要因をつくります。さらに糖尿病、高血圧のリスクが高まり、いわゆるメタボリックシンドロームにつながります。          ※HDL(善玉)コレステロールは、血管にたまった余分なコレステロールを肝臓に運びますが、LDL(悪玉)コレステロールが多いと、脂肪をさらに呼び込んでコレステロールがたまりやすくなります。

食べ過ぎや運動不足は、次第に体を「メタボリックシンドローム状態」に追い込みます。☆食べ過ぎ・運動不足⇒内臓脂肪型肥満に⇒インスリン抵抗性が起こる中性脂肪が促進⇒高脂血症・高血糖・高血圧⇒メタボリックシンドローム⇒動脈硬化・・・脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などのリスクが上昇

中性脂肪をため込まないために、ふだんの生活で悪い習慣がついていないかチェックしましょう。最も大切なのは食生活。不規則で偏った食生活は軌道修正しましょう。また、運動も中性脂肪を燃焼させるうえで欠かせません。運動不足になっていませんか?

このような方は要注意!/肉類、揚げ物が大好き。付け合せの野菜をよく残す。よくかまずにドガ食い傾向。車をよく使い、ほとんど歩かない。食事を満腹になるまで食べる。よく間食をする。寝る前に食事やおやつをとることが多い。緑黄色野菜が嫌い。

対策/中性脂肪値を下げるEPA、DHAを多く含む食材(青背魚など)を積極的に摂りましょう。脂肪代謝を活発化し、糖分の吸収を抑制する健康茶やサプリメントも上手に活用。間食をさけ1日3食規則正しく食べましょう。寝る前の食事は中性脂肪をため込むことになりますので避けましょう。緑黄色野菜を摂りましょう。緑黄色野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。食物繊維はコレステロールを体外に排出する働きがあります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

〇カリウム、カルシウム、食物繊維を積極的に摂取しましょう。

カルシウムは、血管を拡げるときに必要なミネラルです。カルシウムを充分摂っている人は血圧が低めであるというデータがあります。カリウムは血圧を上げる原因となるナトリウム(食塩)の排泄を促します。食物繊維は動脈硬化を予防する働きがあります。野菜や果物には食物繊維やカリウム、小魚や海藻にはカルシウムが豊富に含まれています。

〇食塩の摂取は1日6g未満を目指しましょう。/天然のダシをきかせる、酸味や香辛料を上手に使うなど工夫をして、できるだけ食塩を減らしましょう。

〇コレステロールや飽和脂肪酸(獣肉の脂)の摂取を控えましょう。

〇適正体重を保ちましょう。BMIで25を超えないようにするのが目安になります。/BMI=体重(kg)÷〔身長(m)×身長(m)〕

〇適度な運動を行いましょう。/ウォーキングを1日30分するだけでも、血圧を下げる効果があります。

〇節酒をこころがけ、禁煙しましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

空腹時血糖値が110mg/dl以下だからといって、安心してはいられません。空腹時血糖値は異常がなくても、食後に血糖値が上がったままになるのが「隠れ糖尿病」。日本を含むアジア11か国での調査では、空腹時血糖値だけでは半分以上の糖尿病が見逃されているという結果が出ています。

このような状態を放置しておくと、神経細胞や血管、腎臓がダメージを受けかねません。糖尿病は遺伝とのかかわりもあると考えられているので、心配な方は検査を受けて起きましょう。

血糖値を下げるためには、インスリンの効きがカギになります。インスリンを働かせるためにはなんといっても食事改善が大切。第一に1日3食を一定間隔で適量を摂りましょう。第二に3度の食事に必ず炭水化物の主食を補うこと。主菜と副菜のバランスにも気を配りましょう。※主食:炭水化物補給、主菜:肉・魚・卵・大豆などのタンパク質補給、副菜:野菜・きのこ・海藻類などのビタミン・ミネラル・食物繊維を補給。

フラボノイド(ポリフェノールの1種)を含むかんきつ類、ヤーコンなどの健康茶で血中の糖濃度を低めにコントロールさせることも糖の管理には大切なことです。

糖尿病検査の指標:HbA1c、空腹時血糖値、糖負荷試験値、食後血糖値。空腹時血糖値が110~126mg/dlに該当すると、正常型と糖尿型の中間「境界方糖尿病」で、赤信号です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~